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世界文学ワンダーランド

世界文学ワンダーランド

世界文学ワンダーランド

作家
牧眞司
出版社
本の雑誌社
発売日
2007-03-01
ISBN
9784860110666
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ジャンル

世界文学ワンダーランド / 感想・レビュー

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三柴ゆよし

小説を読む以上に小説について書かれた文章が好きだ。その人の嗜好が自分と見事合致していたならば最早言うことはない。その点で本書は最良のブック・ガイドだった。『夜のみだらな鳥』(ドノソ)、『冥途』(百閒)、『やし酒飲み』(チュツオーラ)、『さくらんぼの性は』(ウィンターソン)、『箱男』(公房)、『精霊たちの家』(アジェンデ)、『城』(カフカ)、『類推の山』(ドーマル)……。目次を読んだ時点で思わず快哉を叫びたくなった。しばらくは枕頭の書になること間違いなし。オススメ。

2011/01/02

白義

文学というのは堅苦しくて現実的で人間を描く退屈なジャンルだと勘違いしている人はまだまだ多い。そんな風潮に断固ノンを唱え、自由闊達奇想天外ななんでもあり、史上最高のエンターテイメントとしての文学、それ自体が分類不可能な独自の宇宙を作り出すことが許される自由の時空としての文学を高らかに歌い上げて、その中でも歴代史上最高レベルの宇宙、つまり世界で最も変わった小説たちの魅力をたっぷり教えてくれるのが本書である。堅苦しい文学論から遠く離れた文章もまた自由自在で、原液どころ果肉ゴロゴロレベルでエッセンスを伝えてくれる

2018/07/15

燃えつきた棒

秘められた宝の地図を発見!僕みたいなマイナー文学好きの嗅覚を刺激してやまない本だ。リョサの「世界終末戦争」、アジェンデの「精霊たちの家」、ビュトールの 「心変わり」、ブルトンの「ナジャ」などお気に入りの本の名前も散見されるが、圧倒的なのは、七色の怪しい光を放って輝く見知らぬ宝箱の数々だ。入手が困難になると困るので僕の本命は明かせませんが、この本を片手に古本屋でお会いしましょう。海外文学コレクター必携アイテム!

2014/01/21

きゅー

ブックガイド。出版は2007年だけど、レビューが書かれたのは1989~95年とのことで、その当時のムーブメント(南米作家、ポストモダン等)を思い出せて懐かしかった。1冊について4ページも割かれており、彼の解説・感想を読んでいると、これまでなんとなく避けていた本についても興味をそそられた。好きな小説への愛情にあふれた文章で、グイグイ読ませられる。

2011/10/23

スターライト

たまにはSFだのホラーだのといったジャンルをとっぱらって中身で勝負する(?)作品群について書いた本をと思い、これをチョイス。「炸裂する文学」だの、「世界のなりたち・宇宙の仕組み」だのといった著者が命名したテーマをもとに、英米はもちろん、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、ユーラシア、アフリカの諸大陸から厳選された作品をガイド。紹介順に読んでも良し、気になるテーマから読み始めても良し。1作家・1作品を基本に、4ページに収めてあるので気軽に読める。座右に置いて読書の指針に最適の書。

2014/06/03

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