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文庫本千秋楽

文庫本千秋楽

文庫本千秋楽

作家
坪内祐三
出版社
本の雑誌社
発売日
2020-11-20
ISBN
9784860114503
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文庫本千秋楽 / 感想・レビュー

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いちろく

ちくま文庫と岩波文庫と講談社文芸文庫が好きな事が代名詞のような著者坪内祐三の連載未収録分をまとめた遺作。『週刊文春』の読者ではないので「文庫本を狙え!」には縁がなかったけれど、某年刊誌では毎年、場合によっては月々書評に目を通していて、いつの間にか知らず知らずのうちに名前を覚えていた方、ただの本好きの私にとってはそんな書評家でした。著者の死を本当に意識したのは、昨年末連載だった雑誌に記事がなかった事。本当に亡くなられたのだと。千秋楽というタイトル、最後だけれど最後だからこそ、素敵じゃないか。

2021/01/21

阿部義彦

週間文春に連載されていた「文庫本を狙え!」と本の雑誌社の年末恒例の「おすすめ文庫王国」からの年間文庫番の21年分を加えて編集した著者の最後の息吹を感じさせる本でした。本屋の意味が、Amazonやネット書店、ネット古本屋等の出現によって変質した事を嘆いていますが、同感です、本屋で好きな本を買って、家に帰るのを待ちきれずに、最寄りの喫茶店で、表紙を開く至福の瞬間を経験できて、本当に良かったと思います。もう坪内祐三さんの新刊も読めなくなるのかと感傷的になってしまいました。それにしても早すぎます。合掌。

2021/03/13

緋莢

『週刊文春』で連載されていた「文庫本を狙え!」2016年4月7日号から2020年1月23日号までと、『本の雑誌増刊 おすすめ文庫王国』に掲載された「年間文庫番」の21年分を収録した本。2020年1月に亡くなったというニュースを聞いたときは本当にビックリしました。「文庫本を狙え!」で選ばれる本は、自分の趣味や興味の範囲外のことが多いですが、それ故に、へぇーこんな本あるんだと手に取ったものもありますし(続く

2023/02/13

miunac

坪内祐三の遺著のひとつ。その中で私は大事なことを学んだ。本は通読するだけが読み方ではない。冒頭だけ最後だけ拾い読みで構わない。特に短篇集やエッセイ集は。日本(とアメリカ)は雑誌文化の国だから、短篇と随筆が多いのだ。それを好き勝手に(雑誌を拾い読みするように)読めばいいのだ。無理に長篇(評論も含む)を通読する必要はない。必要ならばその時に続きを読むだろう。そしてそれを再読三読することが身になるのだ。実際、私の身に付いてるのもそんな本であった。

2020/11/28

古本虫がさまよう

「週刊文春」連載の「文庫本を狙え」と、「本の雑誌」に掲載された文庫がらみのエッセイを収録したもの。ジキル系(?)の文庫本中心。僕が読んだことのある本としては、池田俊秀氏の『エロ本水滸伝』 (人間社文庫)があるけど、それはハイド系本(ノンフィクション)として例外的かな?さすがにフフフ系文庫(フィクション)は見あたらない。そのほか面白そうな文庫本もあり何冊はチェック(したけどもう読まないかな)。それ以外では単行本で読んでいるので、文庫では改めて手にしていないものも若干あった。まもなく一周忌ですね。

2021/01/04

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