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氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)

氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)

氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)

作家
木地雅映子
出版社
ジャイブ
発売日
0000-00-00
ISBN
9784861763557
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氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫) / 感想・レビュー

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海猫

小説としては荒削りな部分も多々感じるのだがむしろそこさえ魅力になっている。学校に馴染めない、皆に溶け込めない苦悩はさんざん味わったので主人公の杉子に大いに共感する。一方で反感というかやっかみみたいなのも感じてしまう自分もいる。私が味わった辛さは杉子程度のものではなく同級生、さらには担任の理不尽な暴力であったし人間の尊厳を根本から砕かれるものであった。オルタのように学校に行かなくてもいいと言ってくれる母親も存在しなかった。あそこは地獄でしかなかった。せめてあの時にこの本に出会えていればと。

2013/12/27

めろんラブ 

どの世代にも生きづらさを抱える人はいる。こと子供にとっては、居場所が限られている分、深刻さが増すのかもしれない。学校という共同体に疑問を感じたとき、どう考え、行動するのか。適応、妥協、離脱・・・。いずれを選ぼうと困難が付いて回る。せめて思いのままの感情を吐き出せる場がひとつでもありますように。今日この時も苦しみに打ちひしがれている子を、想う。かつての子供ができるのはただそれだけなのか。歯痒い。松本大洋の装画がこの上なく◎。

2011/02/21

ちょろこ

母親のバイブルでもあるような一冊。ちょっと違うだけですぐに円からはみ出してしまう子供の世界。あぁ、自然と対処法を身につけていった大人と違い子供はこんなにも生きづらさを感じるのか、と心が痛んだ。そしてそんな子供に真っ直ぐ向き合う母親たちの言葉に心が揺さぶられた。あぁ、なんてどっしりと構えた母親なんだろう。それこそ大木のようにどっしりと、まるごと包み込むような偉大さに涙が出た。生きづらさを感じている人にはもちろん、これは母親のためのバイブルでもあるのではないか…。忘れられない一冊。

2017/12/05

ひめありす@灯れ松明の火

マイナークラブハウスのシリーズが好きなので、作者の学校嫌いは知っている。おーい、みんな、学校に気をつけるんだぞ!と言われると、まあ行かなくてもいいけれど、行ける時には行っといた方がいいかなあとも思う。氷の海(これがつまり学校なんだ)をガリオン船で砕きながら、凍りつかないように戦っている杉子。氷を砕く事を諦めて、海の中を悠々と泳ぐことを選んだ鯱のオルタ。他人と自分が違うのはそりゃ仕方がない。でも、違う人達を見下して排除するのはもとちょっと違うって思う。その子達はその子達なりの必死さがあるんだって今の私は思う

2014/02/28

草食系

同じ歳の子供を学校に詰めて皆仲良くは幻想で、そこは、目立つグループ、地味なグループ、自然と住み分ける。クラスに馴染めない主人公は、まるで氷の海をひとりで突き進むように、誰も通っていない道をがりがりと行く。冷えた心と身体を優しく包むのは己の感性のみ。誰かに合わせる事はないから、血を流すように生きているのは気付かれない。文学と言葉を愛する少女は、寄ってくるはみ出し者もはねつけ、大多数に流されない生き方を必死に貫く。私はこれはできなかったな、かつての私ではないけれど、独特だった空間を思い出す。

2014/07/19

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