ルイス・ブニュエル
ルイス・ブニュエル / 感想・レビュー
garth
『忘れられた人々』の「もうひとつの結末」の話に仰天する。たいへんな大部にして労作なのだが、どうも還元主義的な弱さを感じてしまって、「補遺」部分の書きおろし旅行記がいちばん良かったりした。あと、松本俊夫の凄さを再認識。
2013/09/21
傘緑
ブニュエル好きの私にはたまらない本だった。水兵服でフラフープを携えた現代的な(!?)悪魔が誘惑する『砂漠のシモン』、最後に出てくるロックバンドの隠された意味は指摘されなければ素通りだった。著者が苦言を呈す『皆殺しの天使』の名前の明確な意味を識者が気付かないことについては、むしろそれがこの映画らしくていいのだと言いたい。ただ詳細な分析を重ねた大著であるので、親しんだブニュエル映画をもっと詳しく深く知りたい人向けです。四方田犬彦にはもっと値段も内容もお手軽なブニュエル本を中公新書あたりから出してもらいたい。
2016/08/29
Strega Rossa
ルイス・ブニュエルに関する労作。ダリオ・アルジェントの映画には随所にブニュエルの影響がみられる。ブニュエルの奔放さをミステリに導入するとアルジェントのような作風になるのだろう。
2017/01/18
ピエロ
ブニュエルは大して観ていない。『アンダルシアの犬』とフランスに凱旋した後期はほぼ観て、メキシコ時代での二作(『忘れられた人々』『皆殺しの天使』)ぐらい。記憶にある感想としては、「世界一エロい」と「凄まじく残酷」だということ。『トリスターナ』と『昼顔』が白眉で、観ている間中2つの印象が「うわぁ……」と続く。で、本書を手に取ると細かに解説されて「なるほどぉ」な視点がザクザク。だけども精神分析の主張に依りすぎていて、もっと俗っぽいエロ分析が読めるかと思ったら少し牽強附会という印象。
2016/03/30
わとそん
まあまあ
2014/11/28
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