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美しく呪われた人たち

美しく呪われた人たち

美しく呪われた人たち

作家
Francis Scott Fitzgerald
F・スコット・フィッツジェラルド
上岡伸雄
出版社
作品社
発売日
2019-04-20
ISBN
9784861827372
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美しく呪われた人たち / 感想・レビュー

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ケイ

読んでいるこちらがつらくてたまらなくなるような痛々しさ。ドストエフスキーの『賭博者』を読んでいた時のような。そして、『ギャツビー』と『夜はやさし』の間にかかれたこの長編が今まで訳されてこなかったのがわかる気がした。お金や名声が欲しくて、持つ側の人が羨ましくて、その欠片をせっかく手に入れても、自ら潰してしまうような作者の酒臭い息が、行間から匂ってくるようだった。

2019/08/17

みあ

フィッツジェラルドの2作目の長編小説。この直後に『グレート・ギャツビー』を描いた。大金持ちの祖父のたった一人の身内であるアンソニーは親友リチャードの従妹グロリアと恋に落ち結婚する。何不自由なく生活していくが祖父の死と遺書が原因で次第に歯車が狂っていく。二人が暮らしている上流社会の繊細なシャンデリアのような華やかさの裏には刹那的な退廃が存在する。そして二人は密かにそこに惹き付けられていく。グロリアの魔術のような美貌、当時のアメリカが持っていた煌めくような美しさ、それらが次第に滅びていく様子が描かれている。

2019/06/09

erierif

大金持ちの祖父を持つアンソニー。教養もあり趣味も良く育ちの良さを漂わせている。女性ともうまく付き合っているがある日友人のいとこにあたる美女グロリアに巡りあう。恋に落ちた日々の美しいこと…フィッツジェラルドの華やかで退廃的でゴージャスは文をたっぷり堪能した。しかし、当初からアンソニーに虚無とグロリアに傲慢さを感じどこかこの美しい日々のかりそめの感じが切ない。やがて倦怠の日々。そして…フィッツジェラルドの胸を引き裂かれるような悲しみの描写がアンドリューの人生を容赦なく描いていく。

2019/06/19

ケイトKATE

いい人であるがこれといった目標もなく友人たちと酒を飲んで語らうことばかりしているアンソニー。片や美貌を誇り男たちからチヤホヤされてきたことから相手に対して求めるばかりでわがままなグロリア。そんな二人が恋に落ちて結婚するが、お互い恋人時代の延長の夫婦生活を送ったため次第に転落していく様子が寒々と伝わってきた。特に終盤、現実と向き合わず屁理屈ばかりこねるアンソニーの姿は痛々しかった。

2019/08/10

nightowl

狂乱の時代に社会的な成熟を拒否した二人が辿る転落の末路。戯曲の様な書き方で延々会話が続いたりするなど冗長な面もある。虚実一体となった切迫感に引き込まれる「夜はやさし」の方が格段出来が良い。しかし、大人になりたくない優雅な若者に愛おしさを感じるのも事実。華やかなりし時代の墓碑を思わせる装幀も素晴らしい。ということで、第一次世界大戦から第二次世界大戦の間の時代の文化が好きな方には読んで頂きたい。

2019/06/17

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