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猫と偶然

猫と偶然

猫と偶然

作家
春日武彦
出版社
作品社
発売日
2019-07-31
ISBN
9784861827587
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猫と偶然 / 感想・レビュー

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くさてる

いつもの春日先生のエッセイなのだけど、今回のテーマは猫。でももちろんべたべたした猫エッセイではなく、先生らしい猫との距離の取り方で語られるうえに、猫中心の内容でもない。親交のあった少女マンガ家についての文章は、友人らしく歯に衣着せぬもので、けれど哀切も感じられるものだった。仮名にしてあるのは、すでに故人となっているからだろう。そんなエッセイや不思議な文章四コマ(としか表現できない)に混ざりこむように猫との生活が語られる。猫の病と別れ、新しい出会いもあって、よい読後感だった。

2019/12/14

あつ子

タイトル買い。著者初読みです。帯の言葉にあるように、"猫と人間の美しくも、ちょっと不思議な断章集"。しみじみ好きです。 著者は本当に猫が好きなのかな?と疑ってしまうようなドライな描写に、最初はしょんぼりするのですが、読み進めていくうちに分かってきます。 「いわゆる『あるある』本や『猫♡大好き』本、『猫は哲学者である』的な本にはしたくなかった。そうした本は、既に優れた書き手たちが筆を染めている」という記述に目を覚まされます。 そうした本に慣れ親しんだ猫好きを自認する方々に、ぜひ読んでいただきたいのです。

2020/08/21

海老エミ

なるととねごとと作者のエッセイ。ユリシーズの涙の猫版を意識した談。猫のいない寂しい時間もある。

2020/01/08

澤水月

「猫の名前に関するどこか“思春期の勇み足”的な気恥ずかしさは猫の魅力と深いところで関わっている(略)…境界性パーソナリティー障害=BPD =の魅力的な側面のみを寄せ集めたありよう」!ヨグ、ニャルラトテップ、ダゴンとラブクラフト作品から名付け続けてる自分は首肯するしか。ラブクラフトに1章割かれてもいる。早逝した漫画家さんの追想、文字で綴る猫四コマ漫画も。こんなに猫を愛し必要としているのに決して積極的に遊ぼうとしないスタンス、鬱屈精神科医版の現代ノラや+文学随想。たまたま世界猫の日8/8に読了

2019/08/11

佐藤

著者の不思議と嫌味に聞こえない、なめらかな諧謔と猫にまつわるエトセトラ。「[...]猫とはつまりガラス箱に納められた宝石みたいなものさ!」(「四コマ漫画/宝石」225)が象徴的だが、著者の手にかかれば猫はあれよあれよとガラス細工に象嵌された美しい宝石になる。あるいは「猫、写真史、腹話術人形」の操る/操られることの逆転を敷衍すれば、そこで描かれるのは猫に操られることの喜びなのかもしれない。「態度のデカい猫のほうが、なおさら、一緒に暮らす充実感を覚えるほどだ。」(「猫、写真史、腹話術人形」108)。

2020/04/05

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