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天海

天海

天海

作家
三田誠広
出版社
作品社
発売日
2022-07-11
ISBN
9784861828980
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天海 / 感想・レビュー

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onasu

戦国末期、英傑を訪ね(忍び込み)ては付かず離れずの関係を築いていく僧侶がいた。叡山の修行僧・随風(天海)は、そうして戦乱を鎮めうる者を探していた。  築城中の坂本城の足場から始まり、武将に留まらず、公家の近衛前久、一向宗の顕如等も交えて進められる話しは、各々の考えを聞いて回っているようで期待が高まったが、中盤からは都合のいい黒子のようで…。  あとがきによると、この人物、江戸期になってからは足跡がうかがえるそうで、話しもそこに到ると実在感が。そこまでは作者の夢想を描いたとあるのも最後に安心しました。

2022/12/31

一笑

久しぶりの時代物だったけれど面白かった。天海は実は本能寺の変後の明智光秀だ、という説もあるぐらい有名な人。でも以外と史実はわかっていないことがわかった。信長、秀吉、家康、秀忠、家光に関わり、戦のない世、死後の世界ではなくこの世に極楽浄土をつくることを目指した天海の生き様が鮮やかに描き出されている。この時代の有名人ほとんどが登場するので飽きずに読み進むことができた。家康のしかめ像、天海が描いたとは思わなかった。「僕って何」で芥川賞を取った三田誠広さん。歳をとってからは、こういった本ばかり書いているね。

2023/04/11

田中峰和

結局、長生きしたものが勝ち。信長、秀吉、家康の3人では、家康が最も長生きして、そして勝利した。その家康より年長で、歿後20年以上も生きていた天海は、歴史上もっとも長生きし、成功したものなのか。信長の比叡山焼き討ちを逃れた天海は、上の3人以外、信玄、光秀など天下を狙う数々の武将と会ってきたが、彼のめがねにかなう者は見つからない。秀吉は天下を取ったが、朝鮮征伐は大名に土地を与えるためというより、戦死によって数を減らすことが目的だったとの説。歴史のなかに、いろいろな説を紹介されて、それも時代小説の楽しみ。

2023/08/19

oyasan

歴史書をなぞってるような中身だったが、あとがきを読むと、それも作者の意図どおりということか。

2022/10/06

ちゃんどら

家康の知恵袋、天海大僧正が主人公。天海自身の物語というより天海を通して三英傑から戦国時代の終わりを描いたような作品。作中では天海は色んなところに忍び込んで武将達と会談しますが果たして本当にそんな事が出来るのか…

2022/08/20

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