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本とあるく旅 (わたしの旅ブックス)

本とあるく旅 (わたしの旅ブックス)

本とあるく旅 (わたしの旅ブックス)

作家
森まゆみ
出版社
産業編集センター
発売日
2020-08-28
ISBN
9784863112711
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本とあるく旅 (わたしの旅ブックス) / 感想・レビュー

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tamami

森まゆみという名前は、以前読んだ『千駄木の漱石』という本と結びついて、詳細な作家の伝記的事実と語り口の面白さが印象的であった。今回の本では、森さんの沖縄から北海道まで繰り広げられる、本がらみの旅のエネルギーに圧倒される思いがした。一冊の本や著者に関わる伝記的な事実と共に、取材を通して森さんが直に感じた思いが溢れていて、単なる書評に止まらず、一回りも二回りも深い物語に仕上げられている。それを支えるこれも圧倒的な読書量にもひたすら感嘆!最後に、ハンセン病の作家北条民雄を巡る川端康成の話は、心に強く響いてきた。

2021/10/19

人に「本が好きなんです」というと、インドア派と思われがちである。しかし意外とアウトドア派も多い。本を読むと、その舞台や作家ゆかりの地を訪ねたくなるからだろう。本を読めば旅をするのが楽しくなり、旅をすれば本を読むのが楽しくなる。この相乗効果を最大限に発揮しているのが森まゆみさんの『本と歩く旅』という紀行エッセイだ。林芙美子の像が建つ尾道、道後温泉本館の「坊っちゃんの間」、湯ヶ崎の湯本館の川端康成の執筆部屋。著者の知識の豊富さに圧倒されつつ、頭の中は旅の計画でいっぱいになった。さて、どこから訪れようかしら。

2022/01/03

チェアー

旅は事前に調べないほうが楽しい。少なくとも画像や映像で下調べしないほうがいい。 逆に、関係する本を読むのはいい。想像していた通りの風景が広がるのか、それともまったく想像していなかったものがそこにあるのか。それが楽しい。 だから、旅先では写真を撮らないほうがいい。

2020/10/22

Inzaghico

大阪の富田林出身の石上露子という明治の女性詩人も取り上げられている。同じ大阪の堺では、与謝野晶子は家を捨てて恋と自己実現に賭けたが、石上は富田林から出ることなく、旧家の跡取りとして婿をとって、詩作は後回しだった。森は、石上と同時代の女性で才能を発揮して名を成した与謝野晶子や野上弥生子のような女性たちの背後に「何人の移動できなかった石上露子がいたことだろうか」と書いている。才能がありながらも志半ばで筆を折った女性、家庭や生活優先で思う通りに活動できなかった女性の存在にも、目を向けなければならない。

2021/02/15

マッキー

旅寄りというよりは文学史寄りの本。

2022/04/15

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