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発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

作家
小倉ヒラク
出版社
木楽舎
発売日
2017-04-28
ISBN
9784863241121
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発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ / 感想・レビュー

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mae.dat

学生の頃に文化人類学を学んだデザイナーが、発酵、微生物に関わる仕事しかしないと決めて、東京農学校醸造科の研究生となった著者。 既存のものを色々掛け合わせて、発酵デザイナーと言う新しい物を創り出したの、先ず素晴らしい。 発酵文化の現場などを教えてくれるのですが、その語り口はフレンドリーで、儂は読みやすく感じましたよ。 また、例えを結構遠くの全然知らない事から広げて、伝えたい事柄に帰結するのも面白いし、感心します。勉強になります。 知識としても勉強になるけど、表現方法も勉強になります。( ¨̮ )。

2020/05/24

おさむ

著者は「発酵デザイナー」で発酵を通して人類の謎を紐解く「発酵文化人類学」を提唱している。新聞の書評欄で取り上げていたので読了。カビ、酵母、細菌といった微生物が、古来から私たち人間の暮らしにいかに役立っているのかをわかりやすく紹介してくれます。酒麹はパウダースノーで味噌麹はペルシア猫とか、発酵菌はジョンレノンで酵素はイマジンとか、独特なたとえが笑えます。

2017/07/01

kawa

ビールにかかせないものは、酵母のオナラ=炭酸ガス、酵母のおしっこ=エタノ-ル。人間は酵母のオナラとおしっこを飲んで喜んでいる。「美味しい」「健康にいい」という興味から発酵の世界に足を踏み入れると、その奥には生命の秘密に肉薄する壮大な世界が広がっている。文化人類学にも造詣ある著者による発酵のアレコレだが、資本主義社会と異なる次なる仕組みの可能性まで言及するエキサイテイングな秀作。

2021/08/03

デビっちん

発酵デザイナーというニッチな領域の著者が、発酵という言葉を切り口に微生物と人間の関わり、その構造や仕組みを解説してくれています。発酵、デザイン、比較人類学という3つの領域を縦横無尽に飛び交いながら遊び心ある文体で記載されていました。内容だけでなくタイトルにもやられて、ニッチな領域というと細分化して見出すものと思っていましたが、今あるものを無理やり結びつけてみるというのも1つの方法なのですね。微生物にとってのゴミが人間にとっての宝物、人間のゴミが微生物の宝物と、こういう相互循環の関係って、とっても好きです。

2017/09/08

まさ

おもしろい。そして、わかりやすい。発酵食は身近に多々あり親しんできているので、仕事柄、講座を催して話を聴いたり現地を訪ねたりもしてきました。地元で発酵に関わるいろいろな立場の人たちの話を聴いていて感じる、その土地ならではの風土。その見方で合っていたのだと感じられたのは、この本が文化人類学だから。文庫本も出ているようなので、何度も読み返そう。この本に関わる参考文献にも興味が広がります。

2021/02/23

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