読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

ダブル(1) (ヒーローズコミックス)

ダブル(1) (ヒーローズコミックス)

ダブル(1) (ヒーローズコミックス)

作家
野田彩子
出版社
ヒーローズ
発売日
2019-06-14
ISBN
9784864686525
amazonで購入する Kindle版を購入する

「ダブル(1) (ヒーローズコミックス)」のおすすめレビュー

天才と凡人。互いを支え合うふたりの役者の奇妙な関係の行方は――野田彩子の新作『ダブル』

『ダブル』(野田彩子/小学館クリエイティブ)

 ふたりでひとつ――。これは非常に美しく、そして、危うさを秘めた関係だと思う。お互いにお互いを支えている(と思っている)うちはまだいい。そのバランスが崩れてしまったら、崩れかけていることに気づいてしまったら。ふたりの関係はどこに帰着するのだろうか。

『潜熱』が話題を集めたマンガ家・野田彩子さんの新作『ダブル』(小学館クリエイティブ)は、まさにそんな“危ういふたり”の関係を描いた作品だ。

 本作の主人公は鴨島友仁(かもしま・ゆうじん)と宝田多家良(たからだ・たから)のふたり。彼らはともに役者をしており、絶対的な友情で結ばれている。ただし、ふたりには大きな差があった。多家良は比類なき才能の持ち主だったのだ。

 同じ夢を掲げているものの、隣にいる相棒は自分にない才能を持っている。この事実はどんなに友仁を苦しめているのだろうか。読者は早々に友仁の心境を想像し、胸が痛くなるはずだ。

 ところが、本作を読み進めると、それが杞憂であることに気づく。友仁は誰よりも多家良の才能を信じており、彼の存在を世に知らしめるべく、支えてい…

2020/3/16

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

「ダブル(1) (ヒーローズコミックス)」の関連記事

マンガを描くのにテーマは決めない⁉ 『ロボ・サピエンス』×『ダブル』2人の漫画家が語るエンタメの力

 平成9年(1997年)よりスタートした「文化庁メディア芸術祭」。アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を顕彰し、受賞作品の鑑賞機会を提供する、メディア芸術のフェスティバルだ。

 今年開催された第23回では3,566点もの作品の応募があり、マンガ部門の大賞に輝いたのは島田虎之介さんの『ロボ・サピエンス前史』(講談社)。未来世界を舞台に、ロボットと人間との関わり方が描かれた。そして同時に優秀賞を受賞したのが、野田彩子さんの『ダブル』(小学館クリエイティブ)だ。本作では演劇に打ち込む“ふたりの男”を主人公に、その奇妙で複雑な関係を表現している。

『ロボ・サピエンス前史 (上)』(島田虎之介/講談社)

『ダブル』1巻(野田彩子/小学館クリエイティブ)

 今回はそれぞれに話題作を生み出した島田さんと野田さんを招き、対談を実施することに。マンガ界で注目を集めているふたりは、いまなにを思うのか。

「マンガを描くときにテーマを決めたことがないんです」(島田)

――野田さんは島田さんの大ファンとのことですが、こうして対談が実現して…

2020/6/17

全文を読む

『娚の一生』の西炯子も絶賛! 男同士の奇妙な関係を描く『ダブル』は、なぜ人を惹きつけるのか

『ダブル』(野田彩子/小学館クリエイティブ)

 第23回文化庁メディア芸術祭「マンガ部漫画部門 優秀賞」を受賞し、いま最も注目を集めている野田彩子さんの最新作『ダブル』(小学館クリエイティブ)。演劇の世界を舞台に、天才・多家良と凡人・友仁の“ふたりでひとつ”の奇妙な関係を描く本作は、多くのマンガ好きはもちろんのこと、プロのマンガ家からも絶賛されている。

『娚の一生』『お父さん、チビがいなくなりました』などで知られる人気マンガ家・西炯子さんも、『ダブル』を評価しているひとり。 西炯子さん

 西さんは、一体『ダブル』のどこに惹かれているのか。プロのマンガ家から見た『ダブル』の魅力について、お話を伺った。

■『ダブル』は命を削って生み出された作品だと思う

――『ダブル』を最初に読んだとき、率直にどんな印象を受けましたか?

西炯子さん(以下、西):第23回文化庁メディア芸術祭にノミネートされていて、審査をする段階で初めて読ませていただいたんです。そのとき、「あ、この作品が大賞になるんじゃないかな?」と感じました。もうこれを上回るものは出てこないと思ったんですよ。

―…

2020/5/1

全文を読む

関連記事をもっと見る

ダブル(1) (ヒーローズコミックス) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

yoshida

天才と、天才を世に出そうとする人物。深い信頼がある二人。しかし、天才をサポートする側も同業で渇望がある場合、ヒリヒリする葛藤がある。役者として天賦の才を持つ宝田多家良。彼はまだ世に出ず劇団で芝居をしている。多家良の才能に気付いた鴨島友仁は自身も役者だが、多家良のマネジメント役もする。共に台本を読み、役について考察し、生活のケアもする。部屋は違うが同じアパートに住む二人。多家良は芸能事務所にスカウトされる。勝手が違うテレビの現場も、友仁との電話で乗り切る。物語の持つ危うさ。これが野田彩子さんの真骨頂だろう。

2020/06/20

トラシショウ。

「役者と言う生き物は・一人では生きていかれない・一緒に生きていく事も出来ない」。積読消化。安アパートで共同生活をする役者の卵の宝田多家良と鴨島友仁、30歳。生活面が絶望的な代わりに役者としては天才の多家良を支え、時に稽古でその代役も務める友仁の奇妙な二人暮しに、芸能事務所の冷田が多家良のスカウトに来た事から変化が生じ始める。メタフィクションの怪作「わたしの宇宙」以来、作者の本を手に取る。「天才とどう付き合っていくか」と言う物語の一つであり、演劇、と言うか役者にまつわる主題の作品、かな(以下コメ欄に余談)。

2020/04/08

ぐうぐう

野田彩子の新作は、天才役者とその代役の物語。そう説明されて読み始めると、心地良く裏切られる。確かに鴨島友仁は、天才役者・宝田多家良の代役を務めている。しかし多家良にとって友仁は、代役以上の存在だ。マネージャーのようにサポートし、演技プランをリードする。役者とは、いかに演じることに納得できるか、を大事とする。多家良における友仁は、その納得の根源なのだ。そのとき友仁は、役者・多家良の人格そのものとなる。はて、そうなると、代役と呼ぶにふさわしいのはどちらになるのか。面白い!

2019/07/08

Yuu I

ダ·ヴィンチ2020/5「ダ·ヴィンチ レコメンド」に紹介。演劇のことはわからないが、演技が上手い人と才能ってどんな感じかなって思った。天性の秀でた物を持っていても、生かすチャンスがなければ、埋もれてしまうのだろうな。

2020/06/16

だいらかずよ

読メのプレゼント応募したけど我慢できず買いましたっ。(これで当たったらどうしよう…大丈夫そんな運持ち合わせてないから(笑))BL作家さんでもあるからそーいう目で読んじゃうわっ。「濳熱」(だったと思う)もチラチラっと読んでなんだろうこの空気感はスゲー人が描いてるなぁと思ってたけどこれもまた二人の関係が周りの変化でどう歪むんだろうって言うのが見たいように見たくないような2卷早よってなんで私は今までこれを店に入れんかったと…今からTSUTAYA走ろうかな…

2020/03/16

感想・レビューをもっと見る