呪われた詩人たち (ルリユール叢書)
呪われた詩人たち (ルリユール叢書) / 感想・レビュー
たち屋たちや
少年期から青年期を、みるために 自分を省みることもしなかったのは 一種の狂いがあったのか。 憂いのほうが大きかった気がしなくもないですが。
2020/07/10
qoop
執筆当時、正当に評価されたとは云い難い詩人たちを俎上に上げて称揚し、彼らの声望を高めようとした著者。人格・行状批判に基づき詩作を黙殺されていた著者にとって、彼らの中に自身を二重写しに見たのだろうし、何より表現したかったのは自分のこと(影響力や視点の確かさ)だろうな、と思わなくもない。評論ではなく感想だというのも、何というかそぐう。タイトルの名付けセンスが素晴らしいのは言うまでもないが、こんな題名つけられたから読まざるを得ないな、と。
2021/12/24
渡邊利道
すごく有名な本で、はじめて読んだが状況依存性が高く、解説が一番面白かったかも。ヴェルレーヌってダメなやつだなあ的な。変則的なアンソロジーとして読むのがいまとなってはよいのかもしれない。やっぱマラルメいいなあとか言ってみてもしかたがない感じもしないではない。
2021/08/03
まどの一哉
ヴェルレーヌはこんなプロデューサー的な仕事する人だったんだと思ったが、どうやら時代に認められた詩人たちへのルサンチマンと、自身の失地回復のために立ち上げた企画だったらしい。どうりで詩人たちの紹介はやたらの絶賛と詩篇引用だけで終わっており、読んだからといって特別どうだという印象はない。本書は巻末に訳者による長文の解題が掲載されており、ここを読んでこそこのヴェルレーヌの仕事がなんであったか、当時のフランス出版界の様子がわかって楽しめる。確かにヴァルモールやリラダンまで入ってくると違和感は拭いえない。
2020/01/08
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