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鶴見俊輔 (言視舎 評伝選)

鶴見俊輔 (言視舎 評伝選)

鶴見俊輔 (言視舎 評伝選)

作家
村瀬学
出版社
言視舎
発売日
2016-05-18
ISBN
9784865650525
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鶴見俊輔 (言視舎 評伝選) / 感想・レビュー

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かしこ

鶴見俊輔はお母さんに殴られ蹴られ、幼い頃から何度も自殺未遂して精神病院に入ってと苦労してるんだから、80過ぎてもお母さんの悪口言うのは当たり前だと思うのに、この作者は大人げないとか、他の人もお母さんから愛されてるとか書いてあった、目を疑った!

2019/05/26

ぽん教授(非実在系)

祖父後藤新平の威光を笠に着る、という子供ならごく自然の反応に対して虐待的手法で対処した母。これが鶴見俊輔にダブルバインドを引き起こさせて、所詮ボンボンの貴種なのに「貴種を折る」という意識と行為とを常に鶴見にやらせることとなった。プラグマティズム、大衆文化、アメリカへの共感はその鶴見が見える表層的な部分での相互主義故であり、祖父や父のノブリス・オブリージュ的な相互主義については決して見えることはなかった。育て方を失敗したが故に才能ごと折られた不幸が、子供っぽい親への反抗を一生彩ることになったのである。

2016/11/25

粟谷佳司

鶴見の言論活動、あるいは大衆文化への向き合いは彼の「貴種」の相対化であったという論旨。鶴見自身の伝記の語りを別の資料から付き合わせて分析しているところは勉強になった。鶴見の大衆文化への関わりは、彼が大衆ではなかったというのはその通りだと思う。逆説的であるが、鶴見は大衆ではないが故に対象にうまく接近出来たのではないか。もちろん鶴見は「貴種」の相対化のためだけで大衆文化に向き合っていたのではなく、むしろそれを楽しんでいたようである。これは私が聞いた関西フォーク運動関係者の話や鶴見の残したテクストからもわかる。

2016/11/06

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