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情報の歴史を読む (BOOKS IN・FORM special)

情報の歴史を読む (BOOKS IN・FORM special)

情報の歴史を読む (BOOKS IN・FORM special)

作家
松岡正剛
出版社
エヌティティ出版
発売日
1997-01-01
ISBN
9784871884600
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情報の歴史を読む (BOOKS IN・FORM special) / 感想・レビュー

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白義

情報の編集という視点から国家、芸術、宗教、思想、さらには宇宙と生命の誕生まで歴史をひとまとめに語る希有壮大な講義。飛躍が目立ち間違っていたり妙な箇所も割とあるのはご愛敬だが、洋の東西を問わず類似した現象を羅列し、比較し、共通項を抽出する博覧強記は相変わらずさすがであるとしかいいようがない。1000年代にキリスト教と仏教両方で終末論が流行ったとか、意外な発見もあり、身振りの差異といったミクロな話からどんどん果てしなく話が広がる楽しさ、この本自体の情報量がたいしたものである。種本の「情報の歴史」抜きでも面白い

2015/08/14

Miyoshi Hirotaka

情報文化という視点はパソコン・ネットワークのつながる現代社会だけではなく様々な歴史の文脈や事情にもあてはまり、歴史を生き生きと見せてくれる。情報文化は合成や編集を繰り返され、あたかも着物を重ね着して着膨れしているような状態。従い、重ね着の地の模様と図柄の関係をよくよく見つめることがこれからの歴史観には必要。10世紀以降は、直接の相互介入とは別に東西の離れた地点で文化の熟成が進み、似たような動向や現象が起きた。これからの時代は多文化、脱中心。情報文化への貢献のヒントは意外にも古代・中世にあるかもしれない。

2014/01/10

うさえ

千葉大学での講義録。彼我の知識量に圧倒的な差があるので、きっと読む人が読めば何倍も面白いんだろうなと思いつつ読了

2009/01/29

鴨長石

人類の歴史をどういう視点からみるか。無限に方法はありそうだが、本書は「情報の流れ」の観点から俯瞰し、著者の専売特許である編集を施してストーリーを紡ぐ。人類の壮大な歴史に改めて新鮮な印象を受けると同時に、ディテールとして述べられる話がいちいち細かな気づきを伴い、ハッとさせられる。日本では茶碗・箸は家庭の中では個人個人のものが決まっているが、西洋ではすべての食器が共有である、など言われるまで全く気づかなかったが、確かに「何かある」と思わせる「情報」だ。最近改訂版が出た『情報の歴史』もじっくり眺めて楽しみたい。

2021/05/08

常磐条(ときわとおる)

内容は『17歳のための〜』『世界と日本のまちがい』『連塾』などと重複するが、歴史の共時性にみる「情報文化の風土的社会的な“時熟”」や、情報の移ろいに説明の力点が置かれている。情報の扱い方で覚えておきたいことは・・・神の交代や奪い合い、西洋の遠近法と山水画の三遠(高遠・深遠・平遠)、意味・体系の中心から逸脱したバロックはメタファーの求心力で物語のスペクタクルを描ききった、真があるからこそ行・草に遊べ、仮を極められる、古代ギリシャのミメシス・パロディア・アナロギア、イツクシ・厳しとウツクシ・美し、など。

2013/06/23

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