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ヒュウガ・ウイルス: 五分後の世界2

ヒュウガ・ウイルス: 五分後の世界2

ヒュウガ・ウイルス: 五分後の世界2

作家
村上龍
出版社
幻冬舎
発売日
1996-04-01
ISBN
9784877281083
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ヒュウガ・ウイルス: 五分後の世界2 / 感想・レビュー

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kinnov

村上龍の本を読むと、いつも恥ずかしくなる。同時に誇らしくも感じる。特に構築系の作品の場合は。五分後の世界は、その中でも屈指の小説だ。登場する日本人達の価値観、行動、言動の美しい事。今の我が身を恥ずかしく感じ、その反面そこに描かれる最低な存在ではなく、誇らしい存在にいつの間にか心が同化している。生きようと強く意志を持ち行動した者だけが生き残り、意志もなく生きようと考えた事もない人を殺すウイルスが象徴する物はなんだろう?新型コロナは何を象徴しているのだろう?ウイルスに意志はない。反応し考える人がいるだけだ。

2020/08/19

Ai

前作同様、村上さんの理想の(?)日本人像がアンダーグラウンドの兵士たちに投影されている。国体やイデオロギーではなく、シンプルな姿勢の中にそれが織り込まれていて、読み手も憧れずにはいられない。今回は致死率の高いヒュウガウィルスの登場で、戦乱に埋没した日本だけでなく、世界が試される。危機感をエネルギーに変える生命力。ヒュウガウィルスによって、日本人は本当の意味で生き残るのか。

2018/04/02

hirayama46

『五分後の世界』の続編。前作ほどにはバランスは歪ではありませんが、それでもやはり偏執的なところがあり、そこが面白い、という感じ。最終的なカタストロフを直接描かないところも面白いですね。

2016/05/04

bluemint

ものすごい緊張感を持って読み終えた。物語として完成しているわけでは全くなく、ヒュウガ村を駆除するという目的も達成されたのかわからず、語り手もどうなるのか不明のまま唐突に終わる。肝心なのは完成されたストーリーではなく、この小説の世界であり、日本人の有り様(ありよう)なのだ。日本人については、最優先事項を決め、すぐにできることから始め、厳密に作業を行ない、終えると次の優先事項にとりかかる。確かに今は食料は充分ではない、だがそれは恥ではないから隠す必要はない、など痺れる言葉で表現され、体が熱くなる。

2017/06/20

とくけんちょ

前作の世界観を引き継いだ続編。今作も完全に途中で読者を放り投げ。ヒュウガウイルスによるパンデミック、その発生源とみられるヒュウガ村、そこに調査に向かう日本軍、同行するカメラマン、ウイルスからの生存者、どれもこれも、どうなったの??世界観はいいし、ウイルスの謎も凄いそそるストーリーなんだけど、残念。終盤の凄く下調べをしているとわかるウイルス話には、辟易。そして、後は想像にお任せしますでは、納得するのは盲信するファンだけかと。

2018/05/04

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