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定本神の悪フザケ

定本神の悪フザケ

定本神の悪フザケ

作家
山田花子
出版社
青林工藝舎
発売日
2000-05-01
ISBN
9784883790555
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定本神の悪フザケ / 感想・レビュー

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みゃーこ

こんなに日常の風景を一つ一つ再現して傷つき不快な気分を再体験させられるようなマンガを芸術性にまで昇華させる才能を彼女は神の悪ふざけによって与えられたのだろうか。稀代の天才だ、その死が必然であったようにも思うがつくづく惜しいと思う世にも珍しい作風だ。毒舌で、エロチックで、哲学的で、繊細で、気が弱くて、自我が強く、淋しがり屋な人だったんだろう、それは誰の心にも子供のころに感じた一瞬の風景をいつまでも映像にとどめたまま神の業によって表現せずにおれないほどの強烈な出来事に感じてしまう彼女の言葉は時々真理を突く。

2013/06/08

無識者

総合失調症の方がどういう作品を書くのか気になって、読んだ。共感する部分がたくさんあった。何をしても批判される。じゃあ、何をすればいいんだと問いかければ、自分で考えなさいとか。生まれ持ってきた才能は人それぞれ違うし、正直「平等だ!」って言っている人を見ていると、いったいどれだけ世の不平等を見てきたうえで言っているのだろうかと、問いかけたくなる

2015/03/06

ジョニーウォーカー

仲良し3人組のつもりがじつは自分だけハブられていたと知る女子中学生、先生に「好きな者同士で班をつくれ」と言われ一人最後までとり残される知恵遅れのマサエ…この漫画に登場するのは、いわゆるクラスのイケてない人たち。多くのエピソードが実体験によるものらしく、その描写は荒削りながらどこかリアルで痛々しい。1992年 団地の11階から飛び降り、24歳でこの世を去った彼女にとって、人生はまさに「神の悪フザケ」だったのかもしれない。まだまだ描き続けてほしかった。生き抜くことで辿りつく結論も聞かせてほしかった。

2009/10/28

リンゴ・スター

見た目や話し方から馬鹿にされやすい、空気を読むのも苦手、攻撃され慣れているから自己肯定感も低くいつもびくびくしている、いわゆる普通の人よりも人間関係を器用に築くことができない、そんなどうしようもない人達の姿が、残酷なまでに正直に映し出されている。彼らが感じる痛みは、彼らを嗤う人々からは決して理解されないのだろう。度々中高時代の自分を思い出す部分があり、読んでいてあの頃と同じように惨めな気持になってしまった。作者は自ら命を絶ったが、きっとそれでようやく解放されて安らかになれたのだろうと私は思っている。

2017/03/07

チェコ

胸くそ悪いマンガなんだろうな、と思って読んだけれど本当に胸くそ悪かった。胃にもたれた。この人が30代、40代になっていたとしたらどんな作品を描いたんだろうな。

2014/01/26

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