戦後エロマンガ史
ジャンル
戦後エロマンガ史 / 感想・レビュー
おーしつ
余人に真似できない圧倒的な仕事量。 完結(=現在に追いつく)できなかったのが残念。 願わくばここを根として研究の枝葉が広がり実をつけることを。
2012/09/08
たこやき
タイトルの通り、戦後のカストリ本時代から、90年代初頭にかけてのエロ漫画のブーム、表現などを多くの資料と共に追った書。表現方法などの変遷は、読んでもらうとして、本書で感じるのは「低俗な漫画の最底辺」と言われたエロ漫画の存在意義。現在では巨匠とか、お茶の間でお馴染みの作家が、(仮に性描写がない漫画だろうと)そういう雑誌などに参加しており、そこで実力をつけた、というのが肌で感じられる。また、「読み捨てられる」存在だからこそ、時代性などを反映しており、世の中の流れなどを考える上でも良い資料だと思う。
2011/04/01
富士さん
再読。エロマンガ年代記とでも言うべき記述方法と分量、雑多な内容のため、必要な情報を引き出すのに苦労しました。現在のエロマンガが形を現し始めるずっと前、マンガですらない時代から筆を起こしているため、今のエロマンガの定義には当て嵌らないところがあります。そういう意味でも豊かな情報源でありながら、使い方にはひと工夫必要な資料です。多くのマンガ史を執筆された著者がエロマンガ史を書ききれなかったというのは印象的な事です。エロの持つ底知れなさを感じ、きっと長生きされても本書は完成されなかったのではないかと思うのです。
2014/03/04
とんび
エロマンガ雑誌史と言った方が、より正確かもしれない。とにかく多くの表紙・扉絵を載せてある。それ見るだけで面白い。漫画本編の図版は殆どないので、漫画表現や技術がどう変化したかはあまり分からなかった。90年代中盤で終了なので、その後のオタク(コミケ)系エロの爆発は、記述がない。しかしこのレベルで書ける人は、いるのか?いたらホント続きを書いて欲しい。
2012/02/17
瞬壱
この分野をこれだけ緻密に調査された著者に関心しました!図書館の蔵書にあるのもびっくりでした。アンダーグラウンドの文化は、多分いつの時代も庶民にささやかながらも生きる力を与えていたのではないか、と考えさせられます。
2010/11/04
感想・レビューをもっと見る