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檻の外 (Holly NOVELS)

檻の外 (Holly NOVELS)

檻の外 (Holly NOVELS)

作家
木原音瀬
草間さかえ
出版社
スコラマガジン(蒼竜社)
発売日
2006-05-25
ISBN
9784883862986
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檻の外 (Holly NOVELS) / 感想・レビュー

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エンブレムT

喜多川に配られていたカードは、貧困、空腹、無学、そして孤独。満たされていないことにすら気付くことのなかった彼が、堂野というぬくもりの側に居続けたいと望むのを誰が非難できるというのだろう。私も彼の幸せを願いました。でもそれは、堂野の守りたい者たちが失われることを願ったわけでは決してなくて。・・・配られていたカードの中でのBLとしての最上だったのかもしれないけれど、正直やりきれない思いが残りました。「彼らが選んだ道の先に安らぎと喜びがあって良かった」と、絆として受け継がれていくものを、ただ愛しくは思うけれど。

2014/04/13

JUN+

素晴らしかった!後半の約10ページ、特に最後の尚のセリフに涙腺崩壊。『箱の中』とセットで必ず読むべき本で、ここに収録されている『雨の日』と『なつやすみ』が講談社文庫ではなぜ省かれているのか憤慨するほど外せない物語だったし、この1冊を読んでこそ完結する。あわせて読んで、喜多川という人物の生き様、純粋で繊細な性格、堂野と再会してからの彼の、人間らしさを取り戻した20年以上にも渡る年月に感動した。無駄に思えた哀しみや辛さに掻き毟られる想いだったが、人生には無駄な時間も出逢いもない、すべて必然なのだと思えた。

2013/11/18

ずきん

まずはBLというジャンルを愛してやまない方たちに謝ることから始めます【以下注意】やはり挿絵が多すぎてダメ。むろん写真もダメだが、作中人物のイメージが固定されてしまうような挿絵は、わたしにとっての読書の醍醐味を半減させてしまう。講談社文庫で読了していた「檻の外」でも気になってたけれど、麻里子の安易な造形でさらに白けてしまった。惚れこんだ喜多川との再会を喜びながらも、やはり「箱の中」を恋しく思う。同じ他視点で、あれほど喜多川を描きだした「脆弱な探偵」は傑作だな、などと考えながら淡々と読み進め、そして、泣いた。

2020/06/27

papako

昨日注文して今日届いてびっくり。30分くらいで読めた。『箱の中』の『檻の外』+2つの短編が収録されている。『雨の日』はがっつりBLでびっくり。『なつやすみ』は後日譚で、堂野と別れた麻里子の息子、尚が突然二人を訪ねてきて夏休みを過ごす。あんなに空っぽだった喜多川が尚にかける言葉『自分の嫌なことを人にするな。人にさせるな。』この言葉がじんわり沁みてくる。喜多川と堂野は幸せだった。そして尚に繋がる流れ。素敵なお話でした。なんで文庫に収録しなかっんでしょう。もったいない。

2018/04/20

Kaoru

この作品で私が一番惹かれたのは喜多川の台詞だった。拙い言葉で真っ直ぐに堂野への思いを語る淡々とした口調は秀逸で惹きつけられる。こんな風に純粋にひたすらに思いを告げられて、心が揺らがない方がおかしい。堂野が愛情とともに庇護欲を掻き立てられて当然だと思う。ストーリー構成も巧みで、既婚で子持ちの男性がどうしたら喜多川のような精神的に未熟な男に心移りしていくのか、愛に目覚めるのか、まったく無理のない展開で納得させられた。二人のその後の幸福だけでなく、人生の終わりまで描かれると切なくて胸が痛くなった。

2013/04/03

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