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メルキオールの惨劇 (ハルキ・ホラー文庫)

メルキオールの惨劇 (ハルキ・ホラー文庫)

メルキオールの惨劇 (ハルキ・ホラー文庫)

作家
平山夢明
出版社
角川春樹事務所
発売日
2000-11-01
ISBN
9784894567436
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メルキオールの惨劇 (ハルキ・ホラー文庫) / 感想・レビュー

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W-G

野放図な展開で、主題が難解なのか全てが無意味なのか良く理解出来ないまま読み終えてしまった。短編と比較して、やや間延びする感じもあり、カタストロフィも薄い。世界観や文体は好きだが、娯楽よりも純文学に傾いており、読後感も独特。しかし、語られきらない主人公の背景や、唐突に出てくる猿の手等々、やっぱり本当は何も考えずに頁を消化しただけなのではないかという疑いも捨てきれず、そこら辺もらしいと言えばらしい。美和の存在感が微妙で、短い物語の中でポジションを確立していない点と、ラストに姿を見せなかった点も少し残念。

2017/01/24

グレ

【再読】epiphany=突然の閃き。やいとすえっど=お灸を据えるぞ。ベンチプレスで190kgを24回挙上する料理上手な白痴に、温泉掘りに執念を燃やす美人母。三度の飯よか《掘る》のが好きというマッチョな友人がいるから派遣しましょうか?いや、温泉ではなく二人の息子たちが掘られたら困るからよしますか。罪深い主人公の名はTwelve。雇い主オギーの名は乱行パーティーを意味するorgyから!?inauspicious pick。さすがは平山先生。長編でもキレッキレですな。でも僕は『SINKER』の方が好みかな。

2016/08/22

カナン

残酷で悪趣味で醜悪。それなのに哀切に満ちて、崇高なまでに純粋で端正。まるで真逆の要素がコインの裏と表のようにぴったりと収まっている。白痴の巨漢が犬を振り回しながら現れるという強烈な幕開けから、インテリジェンスで人間味に溢れた各々のやり取り、人の持つ闇の深さも愛の深さも容赦なく描写していく平山氏の筆力は流石としか云いようが無い。最後まで一気に読み終えた後はある種の爽快感すら味わい、愛しくさえ思う。人の不幸を愛する者、人を殺める者、正気でない者、天才として生まれた者、幸福を知っているのは、果たして誰だろうか。

2014/11/15

Bugsy Malone

平山さんは良い。登場する人物は異常性格の主人公を始め、どうしようもない、天才、白痴、いい女、お巡り。ホラーと謳ってはいるが、これは平山夢明版「長いお別れ」ではないのかと思わされてしまう。救いの無い話を、救われたような読後感にしてしまうのは、やはり異端者への愛情のなせる技なのだろうか。

2015/08/04

澤水月

無垢の祈り映画化情報コメに。冒頭巨漢の犬回しからラスト哀切だがカラッとした無国籍雰囲気大好き。少女が「沈んでいく」「ゆっくり死んでいく」場面、残虐の果ての詩情何度も読み返したし突然のキスも終盤緊迫感も。驚くのは本作には後の作者の主題やモチーフ詰まっていること…ダイナーの美食料理・ブルドッグ噛み合わせ・超高級品(馳夜光虫的、本書さらり)、枷の顕現的な数字・徴の殺人での現れ→怪物のような…の数学。濃いし泣ける。『おろち』「姉妹」に想を得たそうby06読売。大衆文学より根は純文、詩人とすら思える…イイ若書き(続

2014/08/29

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