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張形と江戸をんな (新書y 107)

張形と江戸をんな (新書y 107)

張形と江戸をんな (新書y 107)

作家
田中優子
出版社
洋泉社
発売日
2004-03-01
ISBN
9784896918045
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張形と江戸をんな (新書y 107) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

なんとも大胆、かつユニークな研究。これはもう田中優子先生にしかできそうもない。まずは、江戸文化全般に通暁しているという点で当世の第一人者である。しかも、こんなものを調査研究して上梓するなど、男性研究者なら良くても好事家の好色親父と思われかねない。後ろ指まで指されそうだ。なにしろ本書で扱うのは「張型」だ。女にも性欲を認める江戸文化のおおらかさを背景に様々なシーンを解説してゆくが、これが江戸女の実態か、といえば必ずしもそうではない。なぜなら、浮世絵師たちは男の視点で女を描いているからである。とにかく痛快無比!

2018/04/02

富士さん

再読。江戸時代の女性の性生活を描くという割には、基本となる資料が春画というのはどうかなぁ、と思いました。春画の描き手は女性の性を直接体験する立場にない人達だし、春画というメディアは対象を正確に描き出すためにあるものではないので、わざわざ二重のバイアスのかかったものを資料とする積極的な意味がわかりません。しかし、春画論としては興味深いものがありました。多少文学研究臭い強引さを感じますが、春画に見える“笑い”への指摘はおもしろく、ワタシ自身現代のポルノに感じている“失笑感”を説明してくれるものだと感じました。

2015/05/27

澤水月

張形=ディルド(非電動コケシ)を春画で巡る。女性には性欲がないor男に貫かれて初めて芽生える…なんて西欧近代価値観をかるーく吹っ飛ばし、セレブから生娘まで興味津々に「ご用のもの」をいじりまわす上方/江戸の女たちの陽気さ。「性にはおかしみがある」を基調に説かれているので、フェミ系嫌いの人でも抵抗無く読めると思う。現実世界の人物が妄想する世界を「ほわほわ~」って上に描く手法など、今の漫画に全く通じるのもおもしろい

2010/01/13

halfpint

本邦において女性のマスターベーションがどう描かれてきたかについて。セックスつーのはあんまり進化しないのかね。コンドームとバイブレーターぐらいなのか。

2008/12/07

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