KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (1) ナイルの祝祭 カルナック神殿

磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (1) ナイルの祝祭 カルナック神殿

磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (1) ナイルの祝祭 カルナック神殿

作家
磯崎新
篠山紀信
出版社
六耀社
発売日
1980-06-10
ISBN
9784897370033
amazonで購入する

磯崎新+篠山紀信 建築行脚 (1) ナイルの祝祭 カルナック神殿 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ヴェネツィア

シリーズ第1巻はエジプトのカルナック神殿(+ルクソール神殿)に始まる。残念ながらエジプトは私にとっては未踏の地であり、即座に思い浮かぶものといえば、王家の谷のピラミッドくらいというイメージの貧困さなのだが、本書を見て(読んで)納得した。なんとも素晴らしいではないか。大きさは実感しにくいのだが、パリのコンコルド広場にあるオベリスクから類推すれば、神殿の建造物や神像はいずれも相当な大きさである。おそらくは大きい必要があったのだ。そして、この列柱の太いこと。それは素朴であるというよりも、壮大かつ雄渾である。

2021/07/27

夜間飛行

聖舟安置所に向かって中庭と広間が明暗をくり返すカルナック神殿。大列柱廊が長々と続くルクソール神殿。人々は神像の服を毎日替え、食物を捧げ太陽光を取り入れて、その活力を更新したという。日本の社が樹林や鳥居に囲まれて中央(神のヨリシロ)を暗示したのとは対照的に、エジプトの神殿は可視の神を祀るための劇的空間を構成している。闇と光の強烈に交わる軸線をオプト祭の行列は進んでいったのだろう。今はいずれも屋根を失い空が見えるかライトアップされているけれど、闇に包まれた古代の神殿内部を想像すると厳かというより只管恐ろしい。

2019/06/02

感想・レビューをもっと見る