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琉球怪談: 闇と癒しの百物語 (七つ橋を渡って)

琉球怪談: 闇と癒しの百物語 (七つ橋を渡って)

琉球怪談: 闇と癒しの百物語 (七つ橋を渡って)

作家
小原猛
出版社
ボーダーインク
発売日
2012-02-01
ISBN
9784899822172
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琉球怪談: 闇と癒しの百物語 (七つ橋を渡って) / 感想・レビュー

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ネムコ

前作の琉球怪談より、格段に書き手の腕が上がっていて、より楽しめました。仮名に沖縄らしい名字を当てて下さってるのもポイント高い。沖縄の方言や固有名詞が気分を盛り上げてくれる。今回、一番印象に残ったのは「墓場の鴉」というお話で、怖くはないんだけど不思議な話。やっぱり動物物は良いなぁv

2018/05/23

あたびー

本書によれば、久高島の秘祭「イザイホー」や、長寿の祝「カジマヤー」では、橋を7回わたって彼岸へと向かう象徴とするのだそうです。本書はそれに則って7つの章に分けられています。(私はあまり考えずに読み進めてしまいましたが)小原さんの琉球怪談はいつも、沖縄の古くからある不思議や、戦争の悲惨さを伝える心に響く話で埋め尽くされています。私が今回特に感動したのは、戦時悲惨な出来事があり、訪れた人が怖い思いをしたりする糸数壕のような所になぜわざわざ学校などから行くかと言うと、(つづく)

2021/06/09

澤水月

鷹揚なキジムナー、サトウキビ畑を吹く風のような温かい話と戦時日本兵が現地の人に為した蛮行や平山夢明ばりに醜怪な心性を元々持った連続殺人鬼の米兵の末路など百話の組み立てや順番緻密なバランスで秀逸。上手い。カンプー、カタガシラなど独自の髪型にも興味わいた。沖縄旅の前夜、糸数のアブチラガマを見学予定もあり地名や沖縄戦経緯の知識を入れてから読み初読時より胸に迫る。怪談という形式の文章は次世代の子供若者に説教臭さを感じさせないうちに戦争の愚かさ恐ろしさを身に染みて伝えさせるものにもなりうると感じる

2017/09/28

たいぱぱ

前作は、ほっこり系もあったが今作はかなり少なめ。一人でいくつも体験がある人の話の繋がりが面白い。戦争を考えることのできるラスト2篇が好きです。

2017/09/24

HANA

ここで語られている幽霊は祟りとかそういうんじゃなくて、黄昏時のサトウキビ畑の横にそっと佇んでいるような感じを受ける。沖縄戦の凄惨な話とか封じられた井戸の様な訳がわからないが怖い話も含まれているが、大概は前述のような幽霊やキジムナーの話で、怖いというより懐かしいような安心させられるような気分になれた。多分この本の中の沖縄は、ほんの少しあの世やらニライカナイに近いんじゃないかな。

2012/02/20

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