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シャティーラの四時間

シャティーラの四時間

シャティーラの四時間

作家
ジャン・ジュネ
Jean Genet
鵜飼哲
梅木 達郎
出版社
インスクリプト
発売日
2010-06-01
ISBN
9784900997295
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シャティーラの四時間 / 感想・レビュー

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傘緑

「写真は二次元だ、テレビの画面もそうだ、どちらも端々まで歩み通すわけにはいかない…私が跨いでゆかねばならなかった死体はすべてパレスチナ人とレバノン人だった…私に…生き残った住民たちにとって、シャティーラとサブラの通行は馬跳びのようになってしまった」大文字の国際政治が目を背けた虐殺の場をその足で歩き、「反抗と美」を貫いた詩人の、瞬くようなルポ「別の死体を私は踏み越えた。そしてさらにもう一つ。埃のなか、二つの死体の間にとうとうあった、生命にあふれたもの、あれほどの殺戮のなかで無瑕だったもの…それは義足だった」

2017/02/19

H2A

図書館本。パレスチナ人の難民キャンプ「シャティーラ」の虐殺事件。事件直後にキャンプ入りしたジュネはむごたらしい死体の山を目撃する。しかしそんな状況でも、フェダイーンたちは美しいとジュネは書く。それは彼が作家だから?安直すぎるだろうか。それに読後の居心地の悪さ。表題作のほかに、ウィーンでのインタビューや鵜飼哲の論文やパレスチナ国民憲章を収録。

2017/09/13

かふ

1982年パレスチナ難民キャンプのシャティーラで起きた虐殺事件。TVも写真も捉えることが出来なかった愛と死の猥褻、死臭漂う膀胱のごとく腐乱した死体と蝿の群れ。おぞましい世界の中に見出していく尊厳の美しさとは。パレスチナへの友愛。パレスチナがアラブ的であるよりも脱領土的な抵抗としての運命共同体。フェダインの兵士たちを愛するジュネ。制度化された領土となったらば支持するかどうかはわからない。むしろその時は私は死んでいるであろうと。すでに癌に侵されていたジュネが再び言葉によって立ち上がろうとしたルポルタージュ。

2016/04/25

まると

ベイルートのパレスチナ難民キャンプで1982年に起きた虐殺事件の現場に、いち早く入ったフランス人作家によるルポルタージュ。散在する死者たちは、ジュネの目を通すことによって「友愛」に満ち、死んでいるのに美しく、生々しく描かれる。ジュネ研究者でもある訳者による論考やジュネへのインタビューなどの付録は哲学的でやや難解だが、精読することでパレスチナを擁護し続けた孤高の作家の後半生や、作品の読解を手助けしてくれる。今なお深刻なパレスチナ問題もそうだが、ジュネという作家にますます興味が湧く。

2020/01/25

yooou

☆☆☆☆☆ その内容の重さと、彼らのために祈ることはおろか、それを知らず、知ろうともせずに来てしまっていることに、何重にも衝撃的でした。

2013/07/15

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