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無痛文明論

無痛文明論

無痛文明論

作家
森岡正博
出版社
トランスビュー
発売日
2003-10-16
ISBN
9784901510189
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無痛文明論 / 感想・レビュー

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Arowana

誰でもこの強烈無比な一撃に嫌でも目が覚めることだろう。現代思想の入門篇としては必読分野ではないか。SFとしても読ませる。あえて、内容について多くを語ることはしないけれど、こういった感受性を受け入れられそうな方ならば、ぜひとも一読をお薦めしたいところ。

2015/05/09

kanaoka 56

著者が無痛文明に戦士として挑む宣戦の書、渾身の作。 自らを取り巻く世界に対し内外的な挑戦を続ける。快と不快への反応や私の利害という閉じた身体の欲望に束縛されず、よりダイナミックで開かれた変化・適応という生命の欲望に生きる意味を求める。オートポイエティックな生命の本質である。それは、種の殆どが壊滅に至る事態(パンデミック、環境激変等)において、極めて限られた者のみが次世代へ生き延びていく形で、発揮されるような生命の力だろう。そのとき、次世代に連なる姿では「私」という機能(道具)は放棄されているかもしれない。

2017/11/20

LS

衝撃の一冊だったのだが、うまく説明できない。「無痛文明が巧妙に正当化され、継続していく事に疑問を持たずに生きてる事にちゃんと向き合わないといけないなぁ(せんべいぽりぽり)」などと、結局安寧の中で思考停止し、無痛文明に取り込まれてしまう。どこまでもメタ的に自己批判を繰り返し続け、己を省みるということ。

2016/07/20

へっぽこガエル

読んでからしばらく経つが、未だにこの本を自分の中でカテゴライズできていない。おそらく、文章があまりも衝撃的過ぎたためだろう。評論家の宮崎哲弥は、本書を「正気と狂気の狭間をゆく文章」と評したそうだが、まさに言いえて妙だと思う。基本的には哲学的な思索が続くのだが、一部にはほとんど宗教的とさえ思えるような記述が出てくる。それでも最後まで食い入るように読んだのは、自分自身もまさに森岡の言う「無痛文明」に取り込まれているという確信があったためだ。今はまだこのようなかたちでしか本書を語ることができない。

2013/03/10

マイ

これは、なんというか、愛と狂気のエクトプラズムとでも申しましょうか。 死への恐怖をエネルギーに考えて考えて、考えすぎた高度な思考をそのまま吐き出したらこうなった、って感じでしょうか。 狂気感半端ない。気持ちは分かる、構築した世界観を吐き出したくなる気持ちはよくわかる。でもそれが自分の中だけの妄想で終わるのが一般人、論文にしちゃうのが哲学家。すみません、ついていけません!

2014/02/14

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