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小鳥たち

小鳥たち

小鳥たち

作家
山尾悠子
中川多理
出版社
ステュディオ・パラボリカ
発売日
2019-07-29
ISBN
9784902916416
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小鳥たち / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

<水の城館>に棲まう不老不死の小鳥たちをモチーフに編み上がられた掌編集。「小鳥たち」のみが旧仮名漢字を使っているのが御伽噺の雰囲気をより一層、醸し出す。また、モチーフは同じでも他の二篇の印象が全然、違うので新鮮だ。飛び上がる編上げ靴に包まれた御足に感じるエロティシズム、いいよね!そして中川多理さんが制作した人形たちの中でも特に老大皇妃の人形が素晴らしい。それは深い哀しみと癒えない孤独、生きるために得た諦念、それでも滲み出る少女性とそれゆえの情念の激しさや儚さを体現した、最も美しい人形だからだ。

2019/10/03

コットン

Pochiさんのオススメ本。山尾さんの本は今まで全て既読だったのだが今までと違う趣向(人形作家とのコラボ作品)に、山尾さん独特のゆったりと畳み掛けるような描写による幻想世界が作れるか?が、不安だったんで今まで読まずにいたが、これはこれで別物と考えると楽しい作品でありました。中川さんの人形も素晴らしく(特に老大公妃)、装幀(アートディレクター:ミルキーイソベ)も表紙の鮮やかさや遊び紙や綴じ糸がピンクだとか凝っていて本全体としてまとまりがあるのが良い。

2020/07/10

かりさ

山尾悠子さんの歌集『角砂糖の日』に添えられた掌握作「小鳥たち」をいつでも愛でる事が出来て至福の心地。〈水の城館〉の侍女たち、華奢な編み上げ靴の少女たち、揺らめく時間と庭園風景…繊細な織りに艷麗彩る人形たち。永遠を閉じ込めた奇蹟の結晶。

2019/08/19

ぐうぐう

『角砂糖の日 新装版』の付録として書かれた「小鳥たち」、「夜想♯中川多理 物語の中の少女」に収録された「小鳥たち その春の廃園の」、そして書き下ろしの「小鳥の葬送」を含む、山尾悠子の最新刊。「小鳥たち その春の廃園の」だけは既読だが、こうしてまとめて連作として読むと、山尾と中川のコラボの凄みを実感する。飛ぶために骨を空洞化した鳥とゴムを引くために内部が空洞構造になっている球体関節人形との同質性を感じていた中川と、(つづく)

2019/08/12

ひろ

山尾悠子さんが紡ぐ物語と、中川多理さんの生み出す球体関節人形。それぞれが交互に作品の世界を広げあって、完成された一冊。主役は編み上げ靴を履いた少女たち。彼女たちは時に小鳥に姿を変え、城館の大公妃に仕える。幻想的なゴシック小説かと思っていると、突如としてドローンやAIが登場する。不思議な味わいが面白い。多くを語らずとも、緻密に練り上げられた言葉たちが情景を浮かび上がらせる。溜息の漏れる文章。それを見事に表現した美麗な人形たちの写真の数々。この作品を手元に置いておけることが幸せ。

2020/02/08

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