KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

今日は誰にも愛されたかった(1200円+税、ナナロク社)

今日は誰にも愛されたかった(1200円+税、ナナロク社)

今日は誰にも愛されたかった(1200円+税、ナナロク社)

作家
谷川俊太郎
岡野大嗣
木下龍也
出版社
ナナロク社
発売日
2019-12-19
ISBN
9784904292914
amazonで購入する

今日は誰にも愛されたかった(1200円+税、ナナロク社) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

buchipanda3

3人の詩人、歌人が交互に読み合い共作した連詩、そしてその詩の感想戦を収録した作品。言葉による感性のぶつけ合い、そして共作による探り合いの緊張感と相手を驚かすような茶目っ気など色々なものが感じられて楽しく読めた。谷川さんのしなやかな受け方を見て、こういうのって理屈と感性、どちらかに引っ張られ過ぎてもいけないのだなと感じた。siri繋がりは爆笑。詩骨という言葉や表題のように一文字変わるだけでちょっと特別な感覚が広がっていくのがいいなと思えた。言葉の感性をもっと磨きたいものだ。

2020/01/03

けんとまん1007

面白い。連詩って、こんな風に連なるんだと感じた。感想戦で書かれているとおり、言葉が三人を通して化学変化していくんだなあ~と。同じ三人でも、順番が違っていたら、また違う1冊になっていたんだと思う。それにしても、やっぱり谷川俊太郎さんは、いい味だしているなあ~。

2020/05/24

コットン

三人の連詩とその内容を語り合う感想で成り立つ。詩人と歌人による詩と短歌で交互に書き連ねていく今回の『連詩』というスタイルの面白さと、少し外しながらもつながっていく感覚をネタバレ的に語り合っていてその発想力の一端を垣間見られる点が貴重。本のタイトルにもなった次の歌が好き:四季が死期に聞こえて音が昔に見えて今日は誰にも愛されたかった(岡野大嗣)

2020/01/08

東谷くまみ

こちらを併読していたので「詩人の声を〜」が全く響かなかなったのかもしれない。連詩という形をとっているのもあるけど、谷川さんの言葉がイキイキと踊る踊る。最初は岡野さん、木下さんの緊張もあったのかぎこちない雰囲気が続くけれど、途中から3人の言葉遊びが楽しそうに回っていく。ネロが出てきた時私もキター!って叫びそうになったし、柔らかく心にとけこんでくる木下さんの短歌、心より頭に飛び込んでくるどこか数学的な岡野さんの短歌。あー、楽しいなぁ。「メッセージはありません」というのが詩の理想と語る谷川俊太郎の偉大さよ!→

2023/07/02

なる

日本を代表する詩人である谷川俊太郎と、現代短歌の旗手である岡野大輔・木下龍也の三人による、詩と短歌という形式での一風かわった連作集。前者の作品から連想して次の作品をつくる、という連作形式は作家の個性が表れていて面白い。若い二人の歌人に対してそれぞれ谷川が横綱相撲で払うといった風情で、作風として木下はやや理知的、岡野は奔放、谷川はやや岡野に近いスタンスで書いている。説明がないまま作詩・作歌するのでテーマがぶれたり奇を衒って書いたりしているのが今までに触れた連作集とは違う。三人による解説で理解する。

2021/08/11

感想・レビューをもっと見る