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新記号論 脳とメディアが出会うとき (ゲンロン叢書)

新記号論 脳とメディアが出会うとき (ゲンロン叢書)

新記号論 脳とメディアが出会うとき (ゲンロン叢書)

作家
石田 英敬
東浩紀
出版社
ゲンロン
発売日
2019-03-04
ISBN
9784907188306
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あらすじ

ゲンロンカフェ発 伝説の白熱講義を完全収録!


クロマニョン人とリュミエール兄弟、スピノザとニューロサイエンス、フロイトとiPadが軽やかに結びつく、超時代・超領域の連続講義。
やがて聴衆は、人文学と認知科学が団結し、ファシズムに立ち向かう瞬間を目の当たりにするだろう。
われわれの認知を、コミュニケーションを、政治行動を、テクノロジーはどのように規定しているのか。インターフェイスに囲まれて生きる現代人の必携の書。

脳とメディアが出会うとき――記号論は新たに生まれ変わる!


【目次】

はじめに 東浩紀


講義 石田英敬+東浩紀

第1講義 記号論と脳科学
メディア論の問い/なぜ記号論は廃れたのか/現代記号論の限界/技術的無意識の時代/
フッサールは速記で考えた/チャンギージーの発見/ヒトはみな同じ文字を書いている/
ドゥアンヌの読書脳/ニューロンリサイクル仮説/一般文字学はなにをすべきか

第2講義 フロイトへの回帰
不思議メモ帳の問題/語表象と対象表象/『夢解釈』読解における新発見/意識はどこにあるのか/
夢のシネマ装置/超自我は聴覚帽の内在化である/人文学の危機/ライプニッツに帰れ/
アンドロイドは電気羊の夢を見る/ドリームデコーディング/夢の危機と夢見る権利

第3講義 書き込みの体制(アウフシュライベジステーム)2000
1 情動と身体――スベテが「伝わる」とき
フロイトとスピノザ/ダマシオ『スピノザを探して』/『神経学的判断力批判』の可能性
2 記号と論理――スベテが「データ」になるとき
記号のピラミッドと逆ピラミッド/パースとデリダ/人工知能の原理/記号接地問題/ふたつの現象学
3 模倣と感染――スベテが「ネットワーク」になるとき
スピノザと模倣/光学モデルの限界/資本主義の四つの柱/なぜ記号論か/六八年革命の評価/
タルドとドゥルーズ=ガタリ/書き込みの体制2000にどう向き合うか

補論 石田英敬
4つの追伸 ハイパーコントロール社会について
文字学、資本主義、権力、そして自由

おわりに 石田英敬

新記号論 脳とメディアが出会うとき (ゲンロン叢書) / 感想・レビュー

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ころこ

記号を言語の閉じた集合と考えずに、視覚聴覚触覚的なあらゆる断片を記号として広く考えると、記号論がなぜメディア論なのかが理解できます。第2講義のフロイトの議論から非常に示唆を受けました。第1局所論を、分節化され意味として理解される以前に物表象として知覚され、無意識に痕跡を残しながら前意識では語表象となるというプロセスが説明されます。人文的なフロイトではなく、神経学者としての唯物論的で、光学的な隠喩を使った再解釈を可能にしています。睡眠によって注意力が解除されると、この流れが逆に送られるのが夢だといいます。

2019/03/03

なみき

とても面白かった。新しい記号論を(1)メディアを中心に据える、(2)フロイトに遡り、記号理解の身体的=無意識的な次元を重視するという観点から提案する本で、その二つの方針が現在のデジタルテクノロジーにおいて、「身体的なものを伝達するメディアが生まれた」というところで一つの枠組みへと合流するのがわくわくします。第一講義でのあらゆる文字体系を同じひとつの文字素セットへと落とし込む話がそれとどう繋がるのか飲み込めなかったのですが、補論でヘーゲルを介して補ってくれていました。

2019/03/21

ゆえじん

「フロイトの心の装置」と「ダマシオの樹」、これをいかに「記号の正逆ピラミッド」へ接続するかが新記号論を理解する上で重要。「ピラミッド」の接地面をiPadのタッチパネルと捉えるとわかりやすいだろうか。スクリーンの表面を覆う指標は図像として(物表象として)取り入れられ、象徴として(語表象)として理解される。それが身体の操作(物表象に対応?)を通じて、タッチパネルに触れる(東浩紀いわく、指標とは指差すこと)ことで、触れたというアナログ情報がデジタルに変換され、プログラムを介して再び画面に指標として現れてくる。

2019/03/04

mim41

残念の一言。期待したが時間の無駄だった。ここでは東は聞き役と整理役に徹している。つまり石田記号論のアップデート。この界隈では、基本的には今も昔も、大文字の思想家のアイデアを継ぎ接ぎしただけで仕事をしたと見なされている。本書も例外ではなく、アイデアのみならず、図までもが強引に接続される。笑うしかない。あなたがエンジニアやプラットフォーマーやIT業界で事業に携わる人なら、本書など読まずにティムバーナーズリーの新作でも読んだ方が良い。

2019/03/23

nranjen

かつての記号論を捉え直し現代社会を理解していく際のツールとして蘇らせ、さらに文系科目の復活を試みる挑戦的意欲的思想が、対談形式とその補講で非常にわかりやすく解説されている。「ダマシオの樹」「記号の正逆ピラミッド」「不思議メモ張とipad」に激震が走ったが、フロイトの捉え直しにおける「心の装置」の逸話が何より心に残った。初版が東大図書館にあるなんて。しかも図の微妙なつながるつながらないが大きな意味をもつなんて。学問の深さを改めて感じる。色々面白そうな本も紹介している。

2019/03/16

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