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新プロパガンダ論 (ゲンロン叢書)

新プロパガンダ論 (ゲンロン叢書)

新プロパガンダ論 (ゲンロン叢書)

作家
辻田真佐憲
西田亮介
出版社
株式会社ゲンロン
発売日
2021-01-28
ISBN
9784907188405
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新プロパガンダ論 (ゲンロン叢書) / 感想・レビュー

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ころこ

従来のプロパガンダ論は論者が審級になります。それではプロパガンダと認定された方の陣営はその論者の言説を聞かなくなるどころか、当該プロパガンダ論こそがプロパガンダだと批判することでしょう。ふたりの著者が論じたいのはその不毛な対立をなるべく解消して、どちらにも属さない多くの読者にリテラシーを高めてもらうことです。批評家の辻田はプロパガンダを「政治的な意図にもとづき、相手の思考や行動に、しばしば相手の意向を尊重せずに影響を与えようとする、組織的な活動である」と定義し、与野党問わずプロパガンダを積極的に例示します

2021/01/29

ちくわ

巧妙に張られるプロパガンダに対し、日頃からの批判精神はとても大切です。しかし批判精神に対する批判精神は更に大切かもしれません。あれも嘘これも誇張と、ただのマウンティング好きになり下がりかねないですからね。こういった冷静な議論にはすごく好感が持てます。(☆4)

2021/03/27

おっとー

第二次安倍長期政権下で現れた様々な国威発揚事案や不祥事、そしてそのアンチテーゼとしての反アベ運動…こうした右と左のゴタゴタを歴史的、社会学的見地を含めつつ冷静に検証する。右翼も左翼もSNSに張り付いて敵味方合戦を繰り広げ、問題となっている事柄をろくに検証もせず盛り上がった後は、次の非難対象へと乗り移る。あとに残るのは荒野のみ。本書はこうした空虚なイメージ合戦から距離を置き、あくまで知的な分析の姿勢を保つ。そして専門家が陥りがちな自分の領域に閉じ籠ることもせず、対話を通じて縦横無尽に話題を切り開いていく。

2021/02/13

Kazuturas

プロパガンダの専門家辻田氏が歴史的な視点から、社会学者西田氏が制度論や政党、政府広報の実際の観点から語る対談。過去から教訓を引き出しながら立法と行政の実際について冷静に話が展開。語りは時にシニカルで、権力構造に対する警戒が乏しいのかと思わせる面もあるが、しかしイデオロギー闘争に陥らない権力者の発信とその需要の実際を語ろうとしている。各氏プロパガンダの定義が異なり、広く政党広報やイメージ作戦もプロパガンダとして過去との比較を促す辻田氏に対して、西田氏はそれらを民主主義のより積極的な側面として語ろうとする。

2021/02/05

鴨長石

安倍政権下における情報戦略の大まかな流れがよく整理できる。個々の事例は既知のものがほとんどだったが、昨今の情報の流れの速さの中では一瞬で消えていってしまうので、このように立ち止まって振り返ることには意義がある。NHKや全国紙の取材網の存続が経営悪化により危ぶまれているというのは確かに危機的で、新たな制度が必要かもしれない。また、主にSNSやWEBメディアにより国民の分断が進んでいるのは間違いなく、何らかの対応が求められる。本書は問題提起が趣旨なのだろうが、もう少し提言があっても良かったのではないか。

2021/01/31

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