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MINAMATA

MINAMATA

MINAMATA

作家
W・ユージン・スミス
アイリーン・美緒子・スミス
中尾ハジメ
出版社
クレヴィス
発売日
2021-09-07
ISBN
9784909532664
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MINAMATA / 感想・レビュー

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ベーグルグル (感想、本登録のみ)

高度経済成長期の日本に起きた四大公害事件の一つである水俣病を、現地に3年以上暮らし、当時の妻アイリーンとともに命を懸けて取材。水俣の真実に迫るドキュメントの新版。ジョニー・デップ主演の映画の原作。ここに真実が語られている。そして水俣病の問題はまだ解決していない。

2022/04/14

まると

映画「MINAMATA」を見て、ユージン・スミスの「入浴する智子と母」の本物を見たくなって衝動買い。焦点の合わぬ目を見開き、物を言わぬ胎児性水俣病の少女・智子と、彼女を湯舟で抱く母親。その表情は、聖母のような優しさに満ちている。映画でも涙腺が壊れてしまったが、魂を揺さぶられ、やはり涙を抑えずにいられなかった。胎内でメチル水銀を吸収し、母体にもその後に生まれた子供たちにも毒を残さなかった智子をお母さんは「わが家の宝子」と言って慈しんだという。写真を撮ったユージンもすごいが、撮らせたお母さんが誰よりも偉大だ。

2021/11/06

ナハチガル

『苦界浄土』を読んで手に取った。写真は全部見たが、文章は半分ほどで挫折。あまり入って来ない文章だった。原書の方がよかったかもしれない。一番印象に残ったのは、病気の原因を突き止める手掛かりになったという「日本の母親たちの習俗—なくなりつつある習俗だがーへその緒を箱か何かにしまっておく習わし」。外国人の書く文章の中で見て、初めてそれが世界的に珍しい?風習だったのかと気づく。まだ実家に私のへその緒が、たぶん置いてある。

2022/01/26

kan

アートとジャーナリズムの融合。生の神聖と冒瀆。ユージンとアイリーンの紡ぎ出す言葉と写真が融合し、受け止める側の私に重苦しい強さでのしかかってくる。一方で、水俣での闘いにジャーナリストとして寄り添い共に時を過ごした人ならではの視点や空気が作品に漂い、根底にある優しさや慈愛も感じられる。映画MINAMATAを観て、石井妙子の「魂を撮ろう ユージン・スミスとアイリーンの水俣」とこちらの写真集を教えてくださった読書メーター友さんに感謝。

2021/11/29

チェアー

見なければいけないものがここに詰まっている。人間の高貴さと愚かさ、美しさと醜さ。忘れてはいけないものがここにある。常に見返し、自分がどこにいるのか、何をしているのかを問い直すために、そばに置いておかねばならない。

2021/10/16

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