KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

日本共産党vs.部落解放同盟 (モナド新書 3)

日本共産党vs.部落解放同盟 (モナド新書 3)

日本共産党vs.部落解放同盟 (モナド新書 3)

作家
筆坂 秀世
宮崎学
にんげん出版編集部
出版社
にんげん出版
発売日
2010-10-01
ISBN
9784931344297
amazonで購入する

日本共産党vs.部落解放同盟 (モナド新書 3) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

gtn

部落解放同盟と日本共産党の相違は、人間優先かイデオロギー優先かの違いではないか。かつて職場に、地区出身で党員の人がいた。麻生太郎の野中広務への差別発言等、差別解消がなされていない現実に目をつむり、ただただ同和対策が時の政府によって推進されることに嫉妬し、差別はもうないと強弁する共産党。その人も党の方針に同調せざるを得ず、同情を禁じ得なかった。怒りさえ覚えた。党員は細胞ではない。人間である。

2019/08/13

モリータ

◆2010年刊。構成としては、宮崎の緒言、司会(大窪か?)・宮崎・筆坂の鼎談、大窪一志の補論、筆坂のあとがき。◆共産党・解同の複数の段階にわたる対立から衰退を記述。著者はいずれも共産党・部落差別問題にゆかりが深く、かつ組織内部の論理から距離をおいて双方の思想・運動の問題点を指摘している。党の高度経済成長期の説明なしの方針転換とその背景、「利権」と「特権」の話なども面白かったが、三者に共通する差別・人権観(コメで引用)は傾聴に値すると思う。◆他方「糾弾」とは何なのかがまだよく分かっていないので、続く類書へ。

2021/01/28

もみひげ

馴染みのない人物名も多く、難しかった。共産党と解放同盟の歴史や課題が学べたが、もっと勉強が必要。革命と差別のない社会という最終目標が違うのだから、仲違いは当然ということか。片方が実現しかけたら、片方が慌てて足を引っ張ったという構図に思えた。人権を確立しても差別はなくならないという意見は面白かった。やむを得なかったのだろうが、革命から革新へと変節した共産党の変わりっぷりが興味深かった。しかし、筆坂の名前に惹かれて手にとったのに、司会と宮崎ばかりがしゃべっていた印象だった。

2013/01/05

都人

宮崎氏は「建設業の談合の歴史」について書いた本を読んだ記憶がある。 まさに論客という感じで、さすがの筆坂氏も押され気味。

2012/02/26

清 義明

日共と解同の対立は、日共が差別の構造を経済決定論的に考え、その上部構造が変わったり資本主義社会が浸透すればなくなるとして、結果としてその構造を捉えそこなったところから始まるというのが論のコア。 結局、国家や法や経済そのものだけでは差別の構造は乗り越えられないということ。 そうだとすれば、宮崎学のアジア的コミュニタリアンの発想からすれば、部落解放同盟の糾弾路線や部落利権すらも肯定的に捉えられる。 しかし、そのような国家と拮抗する一種ユートピア的な共同体概念は可能なのだろうか。

2016/04/26

感想・レビューをもっと見る