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宗教なんかこわくない

宗教なんかこわくない

宗教なんかこわくない

作家
橋本治
出版社
マドラ出版
発売日
1995-07-01
ISBN
9784944079056
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宗教なんかこわくない / 感想・レビュー

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キク

詳しくない分野について、最初の本を選ぶ時は慎重に選ぶ。ヒヨコが最初にみた生き物を親と認識するように、特定の傾向を「そういうもんなんだ」と刷り込んでしまうかもしれないから。なので、宗教についての橋本治を読んでみた。特定の傾向は絶対あるだろうけど、それが橋本なら染まっても別にいい。信頼できる作家がいるって、人生の幸せの一つだと思う。「宗教とは、この現代に生き残っている過去である」のだけど「子供時代の美しい記憶を捨ててしまったら、索漠とした現代しか残らない」ので捨てきれない。なにを語っても橋本はいつも橋本だ。

2021/05/22

shikashika555

橋本治によるオウム真理教分析本。 タブーもマナーも飛び越えてストレートな言葉で橋本独自の理論を展開するのだが、すんなり納得出来るところが驚きだった。 オウム真理教事件は「子供のしでかした犯罪」であり 教団は「ドアを閉めた子供部屋」である。 閉じこもる子供は矛盾の中にいるから苦しいのであるが、その矛盾を説明する言葉を持たない。 「松本智津夫は 今まで他人にまともに扱ってもらったことがないのではないか。人と対等に話をするというシチュエーションに恵まれたことがない」の説明?が素直に腑に落ちてしまう。

2021/03/04

かしまさ

オウム真理教を引き合いに出して宗教とは何なのか、また日本人が宗教のことを考えるときに持っている「変な距離感」の正体に迫った本。理路整然と宗教のカラクリを暴いていっちゃうのがもう痛快。確かにこれを読んだら宗教のことを「なんか怖いもの」という気持ちはなくなりそう。要は「死ぬときに後悔しないように今を全力で生きろ!」ということらしい。自己実現のためのガイドライン。必要な人には必要だしなくて困るものでもないんだな。

2020/02/18

takao

 「神様なんか信じなくていい、、よね?」そう言ってほしくてこの本を開く。橋本は本書のはじめに「宗教なんかこわくない!」とさっさと言い切ってしまう。そして「こわくない」と言えることは神様がいなくても大丈夫だと言えるようになることだと書いている。それはどうしてか。それにきちっと答えている。好きなところは日本国憲法「信仰の自由」について触れているところと、それと愛情について書かれているところ。大乗仏教がどうして複雑になるかという話もおもしろい。

2022/07/16

くろつるばみ

学生の時以来の再読。オウムに関しては、ここで語られていることが全てという感じじゃないかなあ。それくらい底の浅い幼稚な集団だったということで。後半の宗教に関するところは著者特有の若干強引な展開だけど面白かった。この人が一貫して言ってることって、「自分の頭で考えることの重要性」なんだよね。

2012/09/01

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