好きな酒場は案外遠い!? 『散歩の達人』編集長コラム第5回

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2018/2/22

 こんにちは。月刊『散歩の達人』編集長の土屋です。今月号の大特集は「街に酒場あり。」。酒場というと都心の繁華街をイメージするかもしれませんが、今回はちょっと足を延ばしてでも行くべき名酒場を中心に、牡蠣やクラフトジンなど、いま酒場に行くならおすすめしたい酒場選びのテーマを満載してお届けしています。そして第2特集もお酒の神様を祀る新川大神宮がある「八丁堀・新川」。八丁堀は隠れた酒場密集地帯でもあるので、今回の大特集にもぴったり合うエリアなのです。

『散歩の達人』3月号(交通新聞社)

 さて、散歩の達人では何度か酒場特集をやっておりますが、都心の名店はエリア特集も含めて何度も紹介されるものの、ちょっと都心を離れると、いい酒場なのになかなか紹介できないお店も多かったのです。今回はそんなお店をずらりと紹介することができました。

 巻頭グラビアでは、都心以外の名酒場を各方面から5店紹介。ただ、これが悩みました。紹介している店はどれもいいのですが、選には漏れたけど、紹介したかった店もいっぱいあるのです。そして編集部が喧々諤々で選んだ5店です。本当に首都圏にはいい酒場がたくさんあるんだなと再認識しました。とくに稲田堤にある『たぬきや』は、2010年くらいから編集部が開催している懇親会の会場でもあり、毎年お世話になっています。ここは冬以外の暖かい時季にはテラス席が気持ちいいんです。キャンプと店飲みの間のような開放感はぜひ体験してほしいです。そして渋さならピカイチの新子安の『諸星』。ここは外観からすばらしく、中に入るとさらに気分が盛り上がり、席について酒を飲むともっと心地よくなれる店です。取材後も何度か訪れましたが、この店に似合う渋いオヤジになりたいと切に願うようないい酒場です。お店の情報などは誌面でご確認を。

 さらに悩んだ企画が「沿線別 名酒場ラリー」。京急線と京浜東北線を挙げてみましたが、それぞれ長~い沿線。どこを区切って紹介しようかと迷いました。個人的には、京急線沿線の酒場が好きで、品川から南に行くと、大森や蒲田、そして南には酒場の桃源郷(と土屋は思っています)の横須賀中央などもあるのですが、あえて多摩川を越えた京急川崎から横浜市内までで選んでみました。京浜東北線も同様で、北側だけに限っても、十条、赤羽と名酒場街があるのですが、この路線もあえて荒川を越えた埼玉県内で選んでみました。それでも選ぶのが大変なほど、いい店が多いのです。個人的には同じ路線でも第2弾をやりたいくらいです(もちろん他の路線でもやりたい。総武線とか……)。

 そんなふうに考えると、私が好きな酒場は都心から遠い店が多いようです……(そういえば、平成27年に出した書籍、散歩の達人POCKET『山を下りたら山麓酒場』の編集担当もしていました)。

 ほかにも誌面では、注目酒場密集地帯として都内の「鐘ケ淵~八広」「三鷹駅北口」「八丁堀」の3エリアを紹介しているほか、「日本酒天国・根津を酔い歩く」「進化するビストロ居酒屋」「だし巻き玉子くらべ」「懐かしのミュージック酒場」「“ヤミ市酒場”の魅力とは」など企画ページも盛りだくさん。お酒好きな人はもちろん、紹介エリアが近くて、酒場に新たに興味を持った人も、どうぞ一度、本誌を手に取ってみてください。

第2特集「八丁堀・新川」の取材で、初めてカヤックに乗って隅田川へ出ました。結構波があるものですね。川から見る東京の街が新鮮でした。

稲田堤『たぬきや』の外から京王線を望む。赤いのぼりが立っていると営業している証。夕暮れ時もとっても風情があります。(撮影=渡邉 恵)

新子安『市民酒蔵 諸星』にて。天井も長いテーブルも渋い! じつはここも京急線沿線酒場なのであります。同じ駅に『きしや』という名酒場もあり。

船橋の方に教えていただいた津田沼の立ち飲み『ギュートン軒』。夕方から出る揚げ物が安くて旨い。狭いけどいつもお客さんで賑ってます。

土屋広道(つちやひろみち)
1972年生まれ。関西学院大学社会学部卒業後の1996年に株式会社弘済出版社に入社(合併を経て2001年に株式会社交通新聞社)。『鉄道ダイヤ情報』『旅の手帖』編集部を経て、2008年より『散歩の達人』編集部所属。2017年11月号より同誌編集長。

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