立川にマンガ好きの天国があった！『散歩の達人』編集長コラム〈Vol.6〉

更新日：2018/4/11

散歩の達人 2018年 04 月号 [雑誌]

　こんにちは。月刊『散歩の達人』編集長の土屋です。今月号の大特集は「立川・国立・国分寺」。軍都・米軍基地の街として栄えた立川。文教地区でハイソな国立。古代遺跡とヒッピー文化の名残が共存する国分寺。街の個性は三者三様ですが、際立つ共通点があります。それは、この街に集う人たちの自由の精神。街や人とのつながり方、ものづくりへのこだわり方など、時代が移り変わっても、この街の人々がつくりだす風景は最強にピースフルなのです。

　さて、そんな特集エリアの中で、個人的にハマったのが立川。この街、駅を出ると、ビルが立ち並び、南北にモノレールが延び、多摩を代表する大きな街だということを実感します。一見都会的で特徴のない街に思えるのですが、じつは歩いてみると、ところどころに街の個性が垣間見えるのです。とくに面白かったのがサブカルチャー。立川はマンガやアニメの舞台になったりするだけでなく、ご当地アイドルがいたり、フィギュアや模型のショップがあったりする、秋葉原、中野に次ぐサブカルタウンなのです。

　そんな立川で特に興味を引かれて、取材後、個人的に再訪してしまったスポットをいくつか紹介しましょう。まずは南口を出て、線路沿いを東に歩き、名所にもなっているオニ公園（錦第二公園）へ。ここはアニメのみならず、テレビドラマやテレビCMのロケ地にもなっており、巨大な赤鬼の滑り台のインパクトに心を奪われます。かつてここが旧立川市役所（現立川市子ども未来センター）の表鬼門にあたることから、街の鬼門を守るために造られたそうです。このあたり、誌面にも掲載している『CAFE SOMMEILLER（カフェソメイエ）』やハンバーガーの『Delicier’s（デリッシャーズ）』などもあるので、一息つくのもいいかもしれません。

　続いては、オニ公園から南に歩いて「立川まんがぱーく」（立川市子ども未来センターの2F）へ。様々なジャンルの約4万冊ものマンガを楽しめる施設です（入場料400円）。施設は畳敷きなので、あぐらをかいたり、寝転がったり、リラックスして読むことができます。特にここは半個室の「押入れ」があることも魅力。適度なプライベート空間を確保でき、自分の世界に没頭できるのです。「押入れ」は人気なので、残念ながら今回は利用できなかったものの、時々読む場所を変えつつ、気づけば数時間を過ごしてしまいました。ちなみに軽食も食べられます。

　そして最後に北口方面に歩いて行ったのが『梅の湯』。ここは銭湯なのですが、待合室の壁一面にマンガが1万冊以上並び、しかも生ビール（450円）が飲めるのです。銭湯で生ビールが飲めるだけでもうれしいのに、さらにマンガが読み放題。歩いて疲れた体をお湯につかって癒やし、湯上がりに生ビールを飲んで、マンガを読みふける。立川まんがぱーくとは違い、スペースは狭いですが、なんだかとても落ち着きます。おつまみがあるのもうれしい。「立川まんがぱーく」『梅の湯』ともに、詳しくは誌面をご覧ください。

　ほかにも誌面では、立川・国立・国分寺エリアの情報がたっぷり。喫茶店やグルメ、酒場情報のほかに、「野菜とお店がつながる場所」「お菓子の国のカフェ大解剖」「今、谷保に人が集う理由」「国立の雑貨巡り」「キヨシローゆかりの地さんぽ」「『ラスト・キャバレー』と再開発前の国分寺」などなど、企画ページも盛りだくさん。立川・国立・国分寺にゆかりのある人も、新たに興味を持った人も、どうぞ一度、本誌を手に取ってみてください。