家事にまつわる罪悪感と劣等感は昭和の呪い?

暮らし

2018/3/24

 先日、友人が編集長を務めるBUSINESS INSIDER JAPANからおかず3品以上、ご飯は手作り呪縛は誰のせい? 手作り至上主義が共働き家庭を追い詰めるという記事に関してのコメント取材を受けました。Yahooニュースにも転載され、多くの熱いコメントが書き込まれましたので、目にされた方も多いかと思います。

 発見の多い内容はその記事を読んでいただきたいのですが、『レタスクラブ』の編集長をやっていると、家事育児に追われる女性の「魂の叫び」のような話を聞く機会も実際多いものです。

「魂の叫び」の内容は、「夕飯のメニューを決めるのが憂鬱」「買い物に行っても、何を作っていいのかさっぱり思い浮かばない」「家族が夕飯を食べる時間がバラバラでいちいち準備するのが面倒」「せっかく栄養バランスを考えても、夫と子どもは肉しか食べない」「レトルトや冷凍食品を使うのは罪悪感がある」などなど…。

 栄養満点の献立をさくっと考え、手際よく作り、一番美味しい状態で食卓に出し、家族に「ママの作った料理は美味しいね」と言われなくてはならない。

 そのような「刷り込み」は、いつの間にここまで定着し、私達を苦しめる結果になってしまったのでしょう。

 昭和の母像のせい? ステレオタイプな女性を描きつづけた我々マスコミのせい? 実際の女性は、そんなに完璧ではいられない。家事や料理は毎日のことだから、できるだけラクしたいし、悩みたくない。

献立が侘びしかろうと、買ってきたお惣菜だろうと、楽しい時間がすごせることが大切だと思うし、そのリラックスできるゆるい時間が、何より心の栄養になる。
そんな思いで、私は『レタスクラブ』を編集しています。

 3月24日(土)発売号の付録は、「3ステップでできる!スタメン素材でラクうまレシピ」。冷蔵庫の常備食材、かつ3行程でできるラクチンおかずが62品載ってます。

 毎号付録の「1カ月分の献立カレンダーBOOK」は、その週のお買い物メモがついて、平日5日分の献立がみっちり掲載されてます。買い物から調理まで、もうあなたを悩ませない!

 そんな中、最近一番驚いたこと。私の友人で、某食品会社にお勤めフルタイム2児のママがいるのですが、彼女は完璧な手作り主義で、いまだかつてコンビニのお弁当やスーパーのお惣菜、冷凍食品やレトルト食品などは、自社商品でさえ一度も使ったことがないと言います。

 マジか。それはそれですごい、素晴らしいねえ、と褒め称えたところ、なんと彼女は「真面目すぎる自分への劣等感」を感じているそう(!)。そこ、劣等感感じるとこなんだ…。

 真面目でも劣等感、サボっても罪悪感、だなんて、日本の母たちは真面目すぎないか?! もう、自分を責めるのはやめようじゃないか。責めなくていい、生きてるだけで十分尊い!

 そんな思いを込めて、今日も校了に励みます。

 

レタスクラブ』4月号(KADOKAWA)

松田紀子(まつだのりこ)編集長
リクルート九州にて『じゃらん九州発』の編集に携わった後、メディアファクトリーにてコミックエッセイを立ちあげ、『ダーリンは外国人』などのミリオンを創出。KADOKAWA合併後の2016年6月より、コミックエッセイ・レタスクラブ編集課 編集長。書籍と雑誌両方の編集長を務める。

●過去のコラムはこちら
・『離婚してもいいですか?』が主婦をザワつかせる理由
・雑誌『レタスクラブ』になぜコミックエッセイ?
・手帳に貼り付けた、『レタスクラブ』読者からの泣けるメール