レトロなマーケット、昼から飲める立ち飲み…「戸越銀座・武蔵小山・中延」は、“商店街パラダイス”!『散歩の達人』編集長コラム

エンタメ

2020/2/26

『散歩の達人』3月号(交通新聞社)

 こんにちは。月刊『散歩の達人』編集長の土屋です。

 今月号の特集エリアは「戸越銀座・武蔵小山・中延」。この3つの街に共通する特徴は、大きな商店街。都内一長いと言われる戸越銀座商店街、アーケードの長さ日本一という武蔵小山商店街パルム、2~3月はジャズフェスティバルで盛り上がる中延商店街(なかのぶスキップロード)。個人店が苦しいのはこの商店街も例外ではありませんが、昔以上に頑張っている老舗のお店や、新しく商売を始めた人たちが街を活気づけ、近年、30~40代の若い世代の人たちが多く移り住んでいます。本特集では新旧の空気が混じり合い、さらなる発展が期待できるエリアをじっくりたっぷり紹介しています。

 今月号の表紙は、戸越銀座のスター、Charさん。世界的なギタリストでロック界のレジェンドであるCharさんは、じつは生まれも育ちも戸越銀座なのです。地元愛あふれるインタビューは、ぜひ本誌でご覧ください。

 今月号では、Charさんをはじめ、落語家の桂宮治さんと柳家小ゑんさん、庶民文化研究家で銭湯研究の第一人者・町田忍さんにも地元を案内してもらいました。4者4様の視点での街案内は独特で魅力たっぷり。そして4人皆さんの話のキーワードもやはり商店街でした。今回のコラムでは、この街の商店街の魅力をちょっとだけご紹介しましょう。

戸越銀座商店街を歩くCharさん。撮影の前後でも近所の人が通るたびに話しかけられていました。
昼から飲める武蔵小山の『盛苑』は中華の立ち飲み。ドラゴンサワーと一緒にどうぞ。

 まずは戸越銀座商店街。Charさんと商店街を歩いていると、お店や通りがかる人など、いろんなところからCharさんに声がかかります。Charさんも笑顔で対応。中には偶然戸越に帰ってきた中学生時代の同級生と立ち話なんてことも。

 戸越銀座というとコロッケ持って街歩き、というイメージが強かったですが、幼少期にコロッケを買い食いしていたCharさんの話を聞くと、戸越で食べるコロッケがありがたいものに感じてしまいます。この商店街、店が並ぶ表側も楽しいのですが、じつは商店街の裏側にいくつも走る路地が楽しい! 実際に幼いころCharさんも遊んでいたという路地には下町風情もあり、どこか懐かしい気持ちで歩けます。

 特集内でも紹介していますが、そういった路地の先に神社や地蔵尊などがあって、ほっとできるのです。また、戸越銀座温泉と合わせて、ゆっくり散歩したいと思っています。

 続いて武蔵小山商店街パルム。このアーケード商店街は、一見チェーン店ばかりで面白みがなさそうに思えますが、商店街からちょっと横道に入ると、この街の面白さがよくわかります。この街は『牛太郎』『鳥勇』をはじめ、本特集エリア一番の良酒場地帯なのですが、それ以外の名店も横道に点在。

 また、横道には二胡の教室があったり、昭和初期の洋館があったり、都内唯一のパン粉工場だってあります。この街で楽しかったのが、ある酒場の常連さんに教えてもらった“武蔵小山の深夜食堂”『家庭料理 いちりん』。夜7時から朝7時まで営業というお店で、そばから洋食・ピザまで料理のメニューが豊富でどれもおいしい。深夜腹ペコで帰ってもこんな店が地元にあるなんて! この街に住む皆さんがうらやましくなりました。

平和通り商店街の「二葉フードセンター」入口。手前のパン屋さんが入っているビルもすごい。
国指定重要文化財でもある円融寺の釈迦堂。この境内で柳家小ゑんさんはよく遊んでいたという。

 さらにこの街で落語家の柳家小ゑんさんが教えてくれたのが、武蔵小山駅から北西にちょっと離れたところにある平和通り商店街。ここの「二葉フードセンター」の昭和レトロ感あふれる風情はぜひ歩いて感じてほしいです。近くのビル&パン屋も渋かった~。

2月上旬には「なかのぶジャズフェスティバル」のオープニングセレモニーでパレードが行われた。
本誌60~61ページのようにかっこよくはいきませんでしたが、散歩の達人オリジナルユニフォームで記念撮影してみました。

 中延商店街では取材時にちょうどジャズフェスティバルの初日で商店街パレードが行われました。ここの商店街もパルムと同じでアーケード商店街なのですが、改めて見ると、個人店が頑張っていることがよくわかります。

 喫茶店の『サンタフェ』の名物・サンドイッチや、豆菓子は何食べてもおいしい『豆のさがみや』。なにより、私は荏原中延駅近くの『多賀野』のラーメンが大好きで、今回も休みの日に並んで食べに行きました。

 さらにこの街では今回、中延駅近くの『富士ベースボール』で散歩の達人オリジナルの野球ユニフォールを作ってしまいました。散歩の達人の反対になっている「の」の字を刺繍してもらってキャップのアクセントに。シャツも合わせてなかなかかっこいいものができました。いつ着るんだという話もありますが……。詳しくは本誌でどうぞ。

 もう一つ、このエリアでは今、西小山が面白くなっています。商店街を中心に、狭い道が張り巡らされた街に、特徴ある個人店がどんどん増えているのです。西小山商店街のアーケード街からにこま通り商店街を抜けてニコニコ通り商店街へ歩いていくと、城南の下町風情がを満喫できるはずです。商店街の中にもレトログッズがそろった『まるや』や美容室なのにレトログッズだらけの『折舘商店』、生パスタを作る製麺所『PASTIFICIO SUGINO』、夜もランチもおいしい居酒屋『ぎょぎょ』など、楽しい店が揃っています。タイトルの3つの街だけでなく、ぜひ西小山にも注目してほしいと思っています。

 そして、今回の特集でぜひ見てほしいのが、戸越銀座・武蔵小山・西小山・中延の4つの駅前商店街を紹介したイラストマップ。この情報みっちり度は保存版ものです。ほかにも「戸越銀座・武蔵小山・中延」にまつわる企画がずらり。「町田忍と選ぶ! ベストオブご当地銭湯」「戸越銀座の焼き芋屋が気になる!」「リケジョ気取りで個性派専門店巡り」「ムサコ・ニシコのとんかつ」「城南屈指の昼飲み天国」「ハイサワー特区ってなんだ」などなど、盛りだくさんです。もちろんエリアごとにカフェやグルメの情報も満載しています。

 そして第2特集は、NHK大河ドラマの放送でまた人気が再燃している戦国時代の世界をあえて関東地方で楽しむ「関東で戦国歴史さんぽ」。戦国の城歩きは関東地方でも楽しめるということを多少マニアックですが、思い入れたっぷりに紹介しています。

 やっと暖かさが戻ってきたこの季節。ぜひ「戸越銀座・武蔵小山・中延」の商店街さんぽ、そして戦国時代の山城歩きはいかがですか? そしてそんな情報が満載の本誌を、どうぞ一度、手に取ってみてください。

土屋広道(つちやひろみち)
1972年生まれ。関西学院大学社会学部卒業後の1996年に株式会社弘済出版社に入社(合併を経て2001年に株式会社交通新聞社)。『鉄道ダイヤ情報』『旅の手帖』編集部を経て、2008年より『散歩の達人』編集部所属。2017年11月号より同誌編集長。

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