リモートワークの合間に「健康さんぽ」はじめませんか?『散歩の達人』編集長コラム

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公開日:2021/1/22

散歩の達人
『散歩の達人』2月号(交通新聞社)

 こんにちは。散歩の達人編集長の土屋です。

 昨年末から首都圏で新型コロナウイルスの感染者数が急増しました。再度の緊急事態宣言発令で、リモートワークがまた増え、心身ともにストレスを抱えている人も多いのではないでしょうか? そんなときこそ「散歩」です。

 今月号の大特集は「健康さんぽ」。マスクの着用や密を避けた行動など、新しい生活スタイルを模索している今、出歩く機会が減り、なんだか体調がすぐれない、体力が落ちている、と感じている皆さんのために、「歩くこと」の健康面に着目した特集をお届けします。専門家のインタビューから、歩数別で厳選した都内の散歩コース、おすすめの足元アイテム、体操に食事、銭湯まで。「ちょっとした気分転換」の域を超えた、散歩の知られざるパワーに迫ります。

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 前述のように、今回、歩数別に都内から歩数別のモデル散歩コースを7コース作成し、紹介しているのですが、掲載コースまでちょっと遠い、またはそこまで行くのが心配……という読者の皆さんのために、お住まいの近所でもできる散歩コースの作り方をご案内しましょう。

 健康さんぽコースを作るコツ、詳しくは本誌をじっくり読んでいただきたいのですが、主にポイントは3つあります。一つ目は「まずは5000歩以上を目標に歩くこと」。本誌では5000歩、8000歩、1万歩と歩数別にコースを設定していますが、脳科学の加藤先生によると、「少なくとも5000歩以上、できれば8000歩、毎日歩くのがおすすめ」とのこと。

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多摩川沿いはサイクリングロードとして整備されているが、歩いている人も多い。沿道にはベンチも多数。

 私が実際に歩いたコースを例にしましょう。今回、自宅近くでコースを組んでみました。自宅作業が続いて鬱屈していたので、できるだけ伸びやかな風景の中を歩きたいと思い、多摩川沿いのコースをセレクト(京王相模原線の京王多摩川駅スタート、小田急線の和泉多摩川駅ゴール)。およそ4㎞なので、5000歩はクリアできそうです。早速、天気のいい朝、出かけてみると、京王多摩川駅から5分ほど線路下を歩けば、目の前には真っ青な空と土手が広がります。朝というのも歩くのにおすすめの時間。電車で移動しても乗客が少ないので、密になりにくいのです。朝早ければ1~2時間歩いて、自宅に戻ってもまだ10時前。リフレッシュした後はリモートワークもはかどるはずです。

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多摩川沿いにはこんなわかりやすい地図も設置。多摩水道橋近くでは、和泉多摩川駅への道も案内されていた。

 さて、気持ちいい風景の中、歩き始めますが、もちろん歩くフォームも大事。本誌でも詳しく図解で説明していますが、頭のてっぺんが上から引っ張られているようなイメージで、背骨をまっすぐ長く伸ばして歩きます。足はかかとから着地し、少し外側に乗り、最終的に親指の爪先へと抜けていくように歩きます。私は今回、本誌61ページで紹介している「TENTIAL」のインソールを入れて、より足にやさしく、正しい歩き方になるように意識してみました。

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土手を歩くと所々に階段あり。それを利用してコースにアップダウンを加えてみた。

 ここでポイント2つ目。「たまには歩きに緩急をつけたり、高低差をプラスしてみること」。早歩きにしたり、ゆっくり歩いたりするのを繰り返したり、階段や上り坂をコースに入れるのがおすすめです。これにより、単にのんびり歩くよりも運動効果が増すのです。今回のコースでは土手を歩くので、たまに土手の下に降りたり、上ったりして、意識的に高低差を作ってみました。もちろん「時々」で結構です。

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気になる飛び出し坊やの看板なども視点の切り替えに役立つかも。

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多摩川住宅の給水塔は、つげ義春も描いた特徴ある形。こんなランドマークも視点の切り替えに使おう。

 そしてポイント3つ目は「視点の切り替えの回数を増やすこと」。歩いている際に、目を動かすことが大事なのです。リモートワークで自宅にいたままだと眼球運動がなかなかできていないので、それを散歩で補うようにするのです。いろいろなものを見ると、理解するためにさまざまな脳番地が使われて切り替えられるのですが、この切り替えの回数を増やすことを意識しましょう(「脳番地」も大事なキーワードですが、これは本誌9ページでご確認ください)。視点の切り替えが多いコースは、商店街とか街なかの方が合っているかもしれませんが、今回の私のコースのような郊外でも、木に留まった鳥や遠くの団地の給水塔、足元の草花などを意識しながら歩けば、視点は切り替えられます。

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今回のコースの終盤で見ることができた狛江の五本松。時代劇などのロケにもよく使われたとか。

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多摩川沿いの道の途中にある多摩川市民広場には、上体そらし、立位体前屈、腹筋台、ぶら下がりという4つの健康遊具がある。

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多摩川市民広場の健康遊具「ぶら下がり」。この公園にはトイレもあるので便利。

 そんなふうに歩いていたら、ゴールの和泉多摩川駅もすぐ。駅から駅まで約6000歩になりました。さらにこのコースの途中には公園があって、そこで健康遊具を利用することも可能(健康遊具が充実した公園については本誌50ページを参照)。歩くときに使用していない体の部分の可動域を広げたり、ストレッチするのにぴったり。また、そういった公園にはトイレもあることが多いので安心です。ぜひ皆さんのご近所でオリジナル健康さんぽコースを作って、どんどん歩いて元気を維持しましょう。

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京王多摩川駅から多摩川沿いを歩いて和泉多摩川駅まで6233歩だった。時間は1時間ちょっとというところ。

 さて、本誌の大特集「健康さんぽ」にはほかにも様々な企画がずらり。散歩すると気持ちがいい理由や先ほどの「脳番地」についても紹介する「散歩は本当に健康にいいのか【脳科学編】」、正しい姿勢やおすすめの歩き方を紹介する「散歩は本当に健康にいいのか【身体編】」「高田純次のさんぽ術」「散歩ついでに健康祈願」「Beauty階段を探せ!」「足元大研究!(シューズ/ソックス/インソール)」「毎日食べたい健康グルメ」などなど、盛りだくさんにお届けします。

 また、第2特集は「今こそ、タンギョウ」。野菜たっぷりのタンメンと肉々しさを補う餃子のコンビを「タンギョウ」と呼ぶ店が増えているのですが、そんな名コンビをおいしく食べられる店を紹介する特集。寒い冬を乗り切るおいしいエネルギーチャージをどうぞ。

 残念ながら、首都圏はまたも緊急事態宣言中。お出かけは自粛せざるを得ない状況です。でも、心身の健康のためにも「ご近所さんぽ」は生活ツールとして必要不可欠。今月も密を避けつつ、本誌の「健康さんぽ」特集を参考にして、できる範囲で散歩を楽しんでください。

土屋広道(つちやひろみち)
1972年埼玉県生まれ。関西学院大学社会学部卒業後の1996年に株式会社弘済出版社に入社(合併を経て2001年に株式会社交通新聞社)。『鉄道ダイヤ情報』『旅の手帖』編集部を経て、2008年より『散歩の達人』編集部所属。2017年11月号より同誌編集長。

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