吉祥寺といえば井の頭公園です!『散歩の達人』編集長のおすすめコースとは?
公開日:2022/3/22
こんにちは。散歩の達人編集長の土屋です。
桜もほころび始め、首都圏ではようやく“まん防”も21日には解除され、散歩したくなる季節、待ちに待った春がやってきました! そんな中にお届けするのが今号「吉祥寺」特集。弊誌では久しぶり、7年ぶりの大特集です。表紙は、井の頭公園の西側にある『ISENTEI』のPIZZA ISENTEI。こちらは名画「睡蓮」をイメージして作られたそうですが、食卓に広がる花畑のようで、心浮き立ちませんか? ぜひ書店でお手に取って春を感じてください!
吉祥寺といえば、「衣・食・住」の三拍子揃った人気タウン。ただ、なんでもあり過ぎるがゆえ、気の向くままに歩くには難しい街でもあります。それでも、駅前のショッピング街や行列のできるスポットから一歩離れてみると、生活感と人間味がそこかしこにあふれていることに気づくはず。カフェ、雑貨店、本屋、酒場……そしてシンボルの井の頭公園と、街を形作る要素はそのまま、古いものも新しいものも、あらゆるカルチャ―がのびのびと息づいています。外から人を引き付ける街としてアップデートし続ける目新しさと、いつも誰かの日常のすぐそばにあるようなローカル感が平然と同居する、この包容力が、一番の魅力なのです。
人気タウンがゆえ、若者が多い印象のこの街ですが、散歩の達人では大人の読者の皆さんにも楽しめるようにさまざまな企画をご用意しています。比較的、人が少ない朝を楽しむ「モーニングで朝から贅沢なひとときを」や映画誌・比較文学研究家でありエッセイスト、詩人の四方田犬彦さんインタビュー、いまTikTokで話題の「DJヨギジーに聞く 吉祥寺のイマドキ事情」、なぜか著名漫画家が多いこの街の謎を探った「なぜ吉祥寺には漫画家が多いのか」、さらにこの3月31日で営業終了してしまう「吉祥寺第一ホテルよ、永遠に」など、弊誌らしい企画が盛りだくさん。
今回このコラムでは、今月号ではあまりじっくり紹介していない井の頭公園をぐるりと一回りしてご案内。取材時はまだ緑が見られませんでしたが、これからの季節にぴったりの散歩コースです。
通常、井の頭公園へは吉祥寺駅の南口を出て丸井の横を通って向かうのが一般的ですが、あえて吉祥寺通り沿いの西側から歩いてみましょう。八丁通りの信号から公園に入ります。すぐに見えてくるのが、『ISENTEI』。かつてあった茶屋「井泉亭」がリニューアル。表紙でも紹介した本格的なピザが人気です。ちなみにこの店はモーニングもやっているので、朝から散歩もこちらを起点にどうぞ。その後は井の頭弁財天に参拝。弁天様の境内には四方田さんもおすすめの「宇賀神さま」もいらっしゃるので、そちらもぜひ(写真は誌面をご覧ください)。
その後は井の頭池の南側を東へ。公園の東端には神田川の源流が流れ出す水門橋があります。ただ、今はポンプアップで汲み上げているそうです。ただこのあたりが公園の緑の深い気持ちのいい場所。神田川も護岸工事がなされておらず、川沿いの遊歩道もきもちのよい道なのです。5月頃に取材した時には水遊びをしていた子供たちも散見。井の頭公園駅を越え、少し三鷹台駅方面に歩いたところではカワセミも発見し、豊かな自然を実感しました。神田川源流を堪能したら、井の頭池の北側を通って七井橋通りで吉祥寺駅へ。途中の『いせや公園店』で一杯飲んで帰るのもいいかもしれません。井の頭公園を満喫できるはずです。
という感じで、井の頭公園のおすすめコースを少しだけご紹介しましたが、今号の大特集には、前述の企画以外にも様々な企画がずらり。カフェや酒場案内はもちろん、「おじさんが気になる 個性派おやつ」「とにかく、モノ好きなんです。」「吉祥寺がZINEの街になる⁉」「吉祥寺で本を作るということ。」「ワンちゃんスナップコレクション2022」「これからはイーストサイドがおもしろい!」などなど盛りだくさんにご紹介。
もうひとつの特集も見逃せません! この春はじめましてのひとにも、いつものあのひとにも、そして自分へのご褒美にも買って見たくなる「東京発・とっておきの手みやげ」特集。「食べた後も使いたくなる おめかしパッケージ」や「お取り寄せで、最高の晩餐を!」や先月最終回を迎え、4月に書籍になる「おやつマニア」の番外編も。ぜひ誌面でご覧ください。
やっと歩きやすくなったこの時季。ぜひ本誌を持って吉祥寺へ。そしてとっておきの手みやげを楽しんでいただけるとうれしいです。
土屋広道(つちやひろみち)
1972年埼玉県生まれ。関西学院大学社会学部卒業後の1996年に株式会社弘済出版社に入社(合併を経て2001年に株式会社交通新聞社)。『鉄道ダイヤ情報』『旅の手帖』編集部を経て、2008年より『散歩の達人』編集部所属。2017年11月号より同誌編集長。