【ダ・ヴィンチ10月号】辻村深月特集番外編

特集番外編2

更新日:2014/9/5

【ダ・ヴィンチ10月号】辻村深月特集番外編

 

読者アンケート番外編!

編集μ

 今回の特集では、ダ・ヴィンチ読者モニターの皆様にアンケートにご協力いただきました。本誌で紹介しきれなかった声をいくつか、こちらでご紹介いたします!

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◆一番好きな辻村作品とその理由

・『凍りのくじら』 自分の人生にすごく迷っていた時、一つの答えを示してくれた作品(29・男)

・『冷たい校舎の時は止まる』 初めて読んだ時のドキドキが忘れられません。閉鎖的な空間で追い詰められていく。怖いのだけどそれだけではないところが好き(29・女)

・『スロウハイツの神様』 何度も読み返しました。素敵な秘密がちりばめられた、キャラクター全員に興味を持てる作品(26・女)

・『本日は大安なり』 同じ日に行われる4つの結婚式。それぞれで起こるトラブルのドキドキ感と、全てが綺麗にハッピーエンドで終わるところが素晴らしい(20・男)

・『オーダーメイド殺人クラブ』 私も後にゴスと呼ばれるような死を連想させるダークな物に惹かれるところが10代の頃からあったので、主人公が自分に似ている気がしました(35・女)

・『子どもたちは夜と遊ぶ』 きっとその時にしか書けない、荒削りだけれどとても切実なテーマが、ミステリーの構造と密接に絡んでいておもしろかった(29・男)

・『ツナグ』 心の重みに真正面から取り組み、会いたい気持ち、会えない気持ち、後悔、救いを見事に描いている作品だと思う(41・女)

・『名前探しの放課後』 青春っていいな、って思った作品。誰かのために一生懸命になれるのは素晴らしい(37・女)

・『ぼくのメジャースプーン』 主人公が小学生だからか、素直な動機・理由とその結果の行動に胸が打たれる(26・男)

・『島はぼくらと』 離島の若者ならではの悩みや葛藤を、瀬戸内の美しい海や島の情景と共にキラキラと美しく描いている(29・男)

・『盲目的な恋と友情』 辻村さんらしいミステリーの感覚と、ちょっとドロドロした恋愛で構成されていて、読み応えがありました(34・男)
 
◆辻村作品の登場人物の中で一番のお気に入り

・赤羽 環(『スロウハイツの神様』) 凛としていて、常に正しい彼女を見ていると、読み手の私まで心が浄化されてるような気持ちになる(34・女)

・千代田公輝(『スロウハイツの神様』) 後半、怒涛の展開で「あぁもうこの人好きだ」となりました。いちいちやることがいじましくてたまらなくなる(26・女)

・清水あやめ(『冷たい校舎の時は止まる』) 優秀だけど、どこか自分の殻を破れずにいたところと、面倒見のいいところもあるけど実は意外とおおざっぱなのかなって印象のギャップ(35・女)

・歩美(『ツナグ』) 高校生ながら仕事を全うする心意気(43・女)

・山井多香子(『本日は大安なり』) どんな相手であってもその相手のために行動できる、他人に甘えず自分に厳しい、自分もそんな風になりたい(16・女)

・木村浅葱(『子どもたちは夜と遊ぶ』) 不器用で、身勝手で、繊細で、優秀で……抱きしめたくなるけれどそんなことを絶対に許そうとしないところが好き(30・女)

・松永郁也(『凍りのくじら』) いくつかの作品に登場しているけれど、凍りのくじらの健気な郁也が大好きです(21・女)

・依田いつか(『名前探しの放課後』) 少年が好きな女の子のために仲間と協力する姿にはやっぱり惹かれます!(30・女)

・鷹野博嗣(『ロードムービー』) 真面目で何でも出来て頼りになる鷹野の幼いころの話で、彼にとっての原点であり、とても微笑ましい。このお話のお蔭で完璧のように見える鷹野という人物に深みが出た気がします(19・女)

・ぼく(主人公)(『ぼくのメジャースプーン』) 小4の「ぼく」の大人びてるのにピュアなところが、ただただ愛しい(38・女)

・秋山先生(『ぼくのメジャースプーン』) 自分が子供のときに傍にいて欲しかった大人で、大人になった今ではなりたかった大人。そんな人物(28・女)

・片瀬 充(『冷たい校舎の時は止まる』) こういう一途な男が一番強いし、将来イイ男になると思う!(30・女)

誌面では、作品紹介のページでアンケートコメントを掲載させていただきました。(紙幅が足りず、少しずつですみません……!)
ご協力いただき、ありがとうございました!

特集では、辻村さんご本人に多大なるご協力をいただき、お仕事場でのロングインタビュー、お買い物取材、対談などなど掲載しています。
いつもお洒落な辻村さん、お会いするたびに、素敵なものをお召しだなーと思っていたのですが、今回お買い物取材でその秘密の一部が解き明かされました! 愛用のお店、ぜひチェックしてみてください。

そしてそして見どころの一つに……『DEATH NOTE』『バクマン。』などで知られるマンガ家・小畑健さんに、ある辻村作品のイメージイラストを描き下ろしていただきました!
辻村さんが小畑さんの作品を大好きというところから、思い切ってご依頼さしあげてみましたところ、なんとご快諾。すんばらしいイラストをご寄稿いただきました。ぜひ誌面でご覧ください。

辻村作品の魅力は、葛藤を抱える登場人物の心情を鋭く深く、容赦なくえぐりながらも、それらを包み込み温かな光を当てる、優しいまなざしが根底にあるところだと思います。
あらためて読み返して、辻村さんはほんとうにすごいよ、という思いを新たにしました。
デビュー10周年のその向こう、読者としても楽しみにしています。
(そして辻村さんのお人柄が女神。優しさとお心づかいに、特集進行で大変心洗われました……! こういう人になりたい、と濃厚に思いました)