「ヒットの予感 嶽本野ばら」Interview Long Version 2003年12月号

インタビューロングバージョン

更新日:2013/8/19


たけもと・のばら●京都府生まれ。フリーペーパー『花形文化通信』連載のエッセイを『それいぬ―正しい乙女になるために』として単行本化。“乙女の聖書”として語り継がれる伝説の一冊となる。2000年、書き下ろし小説『ミシン』でデビュー。近刊『エミリー』が2003年第16回三島由紀夫賞の候補作になるなど、現在もっとも注目される作家のひとりである。長編小説『ロリヰタ』が来年単行本化の予定。

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大失恋で身も心も無様に空っぽになっていた「僕」は、強引な友人に頼まれて室内プールの監視員の代役を引き受ける。そこで、美しいフォームで黙々と泳ぎ続ける「彼女」と出逢う。彼女は記憶を失っており、リハビリのために毎日プールに通ってきているのだった……(『Pool』)。6つの連作短編を収録。長いあとがきでは、夭折した友人の天才画家・田仲容子氏への想いが真摯に語られる。