Cover Model 榮倉奈々 2011年12月号

Cover Model 紹介

更新日:2011/11/11

Cover Model 榮倉奈々

全力でやるしかない
毎回祈るような気持ちです

「自分発信で何かを見つけないとダメなんじゃないかって悩んだりもしたけど、
自分で見つけられない代わりに与えられたものを精一杯やることで
見つかるものもあるんだなって。今回の『アントキノイノチ』も
『余命1ヶ月の花嫁』のスタッフが声をかけてくださったんです」
映画『アントキノイノチ』で榮倉奈々さんが演じたのは、
遺品整理という命と向き合う現場で働く女性・ゆき。
つらい過去を背負った彼女は、同様に心の傷を抱えた杏平(岡田将生)と出会い、
ふたりは仕事を通して生きる希望を取り戻していく。
役作りのため、実際の遺品整理の現場にも足を運んだという。
「最初はお引っ越しみたいな仕事なのかなあと思っていたんですが、
日付入りの古い領収書とか返信していない同窓会のお知らせとか
プライベートなものも片づけなくてはいけなくて。
そうすると顔も知らない人なのに感情移入しちゃうんです。
でも実際のスタッフの方たちは淡々とやっていて、仕事として割り切ることが、
ご本人への供養や愛情に繋がっているんだなと感じました」
 

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そんな榮倉奈々さんが選んだ本は——
『小雨日記』『小雨日記』
小泉今日子
角川マガジンズ 1575円

「春の優しい小雨降る日に、私は彼女に出会いました」。飼い猫のロシアンブルーの小雨の目線で綴られた“キョーコ”の日常。猫の手ならぬ、猫の口を借りてこそ言える女心もある? 自由気ままで賑やかでときどき寂しくて、それもまた味わい深い日々のこと。図らずも赤裸々に綴られた素顔。続編も読みたくなる猫エッセイの傑作。
「小泉さんとはプライベートで何回かお会いしたことがあるんです。初対面のとき、私がポイントしか話せなかったのに、すごく核心を突く言葉をくださって。しかも答えそのものをズバッと言うわけでもなく、他の人がその言葉を聞いても説明しないと深い意味はわからないくらいのさりげない言い方で。お会いするたびにそういうことがあって、人として素敵だなあって。この本も言葉がいいんですよ。読むととっても穏やかな気持ちになれるんです」(榮倉奈々 談)