【ダ・ヴィンチ2016年11月号】『3月のライオン』特集番外編

特集番外編1

更新日:2016/10/7

【ダ・ヴィンチ2016年11月号】『3月のライオン』特集番外編

まず、羽海野さんのロングインタビューを。

編集I  

『3月のライオン』は、これまでに何回も弊誌でとりあげさせていただいているが、今回の大特集はその総決算的なものとなった。

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 アニメがスタートする(10月8日)直前に、来年の3月・4月に公開される実写映画についても、かなり踏み込んだかたちで紹介できたのは、担当として本当にありがたいことだと思っている。 

 アニメ化と映画化が決まったのは、ほぼ同時期2013年のこと。以来、映画・アニメのプロデューサー、白泉社の担当の方々が集まって「ライオン会議」という定例ミーティングが月1回開かれ、それは3年間ずっと続いているとうかがった。そうした密なやりとりがこのメディアミックスにあったからこその、恵まれた取材環境だったと思う。充実したインタビューさせていただいた、アニメの新房監督、キャストの河西健吾さん、花澤香菜さん、映画の大友啓史監督、プロデューサー、現場スタッフの方々、本当にありがとうございました! 

 今回の羽海野さんのロングインタビューには「このアニメ化、実写映画化は、原作者に何をもたらし、何を変えたのか──。」とキャッチをつけさせていただいた。 

 まだ、連載が続くなかでのアニメ化・映画化、それを羽海野さん自身がどのように受け止めて、この映像化に臨んだのか。そうした私達の疑問に対して、さまざまなエピソードを交え、とても丁寧に言葉を尽くして、答えてくださった。インタビューの冒頭で、「ああ、これは間違いのないものだ」と衝撃を受けたと羽海野さんは語っているが、なぜ、そうした言葉が羽海野さんから発せられたのか――。それに対する答えがこの特集には詰まっていますから、順番どおりに、まず羽海野さんのインタビューから読んでください。

 特集トビラに使わせていただいた写真は、映画『3月のライオン』から、桐山零が暮らすマンションの一室。作品に触れたことのある人なら誰もが気づく彼のスタート地点。今回の映像化にあたって、羽海野さん自身も何度も「始まりの場所」「始まりの時」に立ち返ったという。はたして、そこにはどんな思いが宿っていたのだろうか。