大道珠貴ロングインタビュー 2003年4月号

インタビューロングバージョン

2003/4/1


 

『しょっぱいドライブ』 文藝春秋 1238円

60代前半なのにやたらと老いぼれな感じのする九十九さんは無類のお人よし。彼が小金をもっているのをいいことにわたしの家族は返すつもりのない借金を続けていた――牛丼店でアルバイトする34歳の実穂がそんな九十九さんとデートを重ね、同居を決めるまでの心の揺れを描いた表題作ほか、相撲取りと付き合う14歳の少女の視点を綴った『富士額』、20代女性たちの不思議な密着関係を描いた『タンポポと流星』を収録。

だいどう・たまき●1966年福岡県生まれ。19歳のときに出会った太宰治の作品に触発され、本格的に小説を書き始める。24歳のとき、賞の受賞を契機にラジオドラマの脚本家としてデビュー、その傍ら小説の執筆も続け、『裸』で九州芸術祭文学賞を受賞。著作には、長編『背く子』、表題作のほかに2編を収録する短編集『裸』がある。2003年1月、『しょっぱいドライブ』で第128回芥川賞を受賞。