お台場に痛〜い車が1,000台以上集結! もっとも痛々しい車はどれだ!?
更新日:2014/4/11
残暑の日射しが照りつける9月下旬。「第8回痛Gふぇすたinお台場」が開催された。会場には、ずらりと並んだ、痛車や痛単車、そして痛自転車。その数なんと1,018台!!
お台場に突如現れた、痛〜い車の集団に、イベント周囲からは、〝おいたわしいや〟との視線が送られていた。
会場内に目を配るとまず目に入るのが、「GOODSMILERACING」による、『GSR 初音ミク BMW』。SUPER GTに参戦しているレースカーには、一般車にはない迫力が感じられる。
■ ハイレベル痛車を発見!
会場を見回すと、人だかりが途絶えない車を発見!
先日、まとめサイトで話題となっていた、立体仕様の『まどか☆マギカ』車である。
この車の持ち主は、長野県在住の“ここのつ”さん。自前のステップワゴンを、1年かけてここまで改造したという。
車体後部のリアドアは、完全に取り外し、新たに骨組みを溶接したとのこと。まどかのフィギュアのような立体感は、繊維強化プラスチック用いてモデリング。
「この車の改造に20万円くらいを費やしました。まどかへの愛が、この車を作らせたのです!」と、満足げな“ここのつ”さんであった。
続いて、トロフィーとともに並んでいる痛自転車。初音ミクのホイールが特徴的だ。
特注の1枚カーボンに描かれているのは、『GOODSMILERACING』の2010年ヴァージョンの初音ミク。公認をもらっているうえに、小林可夢偉さんや、片山右京さんのサインも入っている、世界で一台だけの自転車だ。
オーナーは、浦和のタ〜ンさん。もともと自転車がお好きとのことですが、総額130万円もかかっているそうだ。浦和さんいわく、「キャラへの〝愛〟がこの自転車を作られました。好きなキャラのために、どんどん良くして上げたいと思ったら、ここまで改造したんです」とのこと。
おかげで、数々の大会で表彰されている。ミクについて語るお姿は、真昼の太陽に負けないくらい熱かった!
■ 痛車と“合わせ”レイヤーさん発見!
痛車イベントに集まるのは、車両のオーナーさんだけにあらず。痛いイベントには、レイヤーの姿あり。今回もご多分に漏れず、多くのレイヤーさんが集っていた。
複数人で、同じテーマの衣装を揃える、「あわせ」という行為があるが、今回は痛車と「あわせ」をしている方々も多かった。
しっぽがピョコンとカワイイのは、ハゼさん。『ストライクウィッチーズ』の服部静夏のコスである。
女子大生の彼女、自動車よりも飛行機の方が実はお好きだとか。痛車ブームの次は痛飛行機か!?
並んで撮影をしたのは、静夏が大きく描かれたホンダ・インテグラtypeR。オーナーは、小野寺商店さん。
続いて、まるで双子のような、ロリータちゃんおふたり。写真左・青いウィッグが、亜夢さおりちゃん。右は、まいちちゃん。
このおふたりが「あわせ」ているのは、スズキ・ラパン。ホイールをはじめ、フロントグリフにまでピンクの塗装を施す徹底っぷり。ちなみに、ラパンとは、フランス語で、「うさぎ」の意味。うさぎ……?
そう、この車は『東方Project』より、因幡てゐと鈴仙・優曇華院・イナバをモチーフにしている。
内装も、うさぎそのもの。フッカフカ素材であらゆるところをカバー。素人とは思えない手腕である。ちなみに、冒頭のふたりのコスチュームもオーナーさんの手作りである。
悩ましげなポーズを取っているのは、なつきさん。『俺たちに翼はない』より、玉泉日和子のコスをしている。
「免許はあるけど、セーフティー運転を心がけています。普段は、『俺妹』の黒猫コスなどしています」(なつきちゃん)
マツダRX-7 スポーティーなボディ一面にイメージイラストが描かれている。
この車のオーナー、「Project@navel racing」さん曰く「この車には翼はありません」とのこと。
会場で目立ちに目立っていた二人組みをキャッチ!右が「GOODSMILERACING」のコンパニオンを務めていた、愛歌ちゃん!
「車を買ったら初音ミクの痛車にするぞ!」とのこと。
左は、鏡音リンのコスをした、璃聖奈ちゃん。免許は持っているけど、あんまり車にはのらないそうだ。
■ 極めすぎて、もはやカオス!!
デザインや装飾レベルの高い車が集う一方で、痛々しさをこじらせて、残念な方向で目立っていた車もあった。
このイベントはだれでも参加できるからこそ、車と二次元の多様な愛の形を垣間見ることがでるのだ。
こちらのワゴン。ルーフには、デコトラのような照明に水色のペイント。そして車の前にあふれたフィギュアや雑貨の数々。くれぐれもアニメグッズの移動販売車ではない。
オーナーは0号車さん。綾波レイへの愛があふれすぎていてもはや、カオス。
車内にも、綾波をはじめとしたお気に入りのグッズがビッシリ。もはや、どこに注目したらいいのかわからない! すさまじいエネルギーが感じられる。
ナンバープレートにもご注目いただきたい。「綾波402 れ・・・0」の文字が……。
フロントガラスには、こんなカードが掲げてあった。綾波レイのフィギュアと記念撮影。「恋人岬から結婚ゆき 永遠(とわ)に有効」。おいたわしや〜。
続いてバンパーの下から伸びた、長〜いパネル。この板状のものにどんな機能があるのだろうか? まったくもって、想像がつかなかったが、このヤンキー風情の改造車には、特別な使い方があるのだろう。
後部を見ると、マフラーからはネギがニョッキリ。車とミクへの熱い気持ちは受けて取れたぞ。
見るからに「ヤン車」のこちら。白いワゴンには、トサカのような羽が屋根から伸びている。ですから、この長いトサカにはどんな意味が……。
車体後部には、『ef – a tale of memories』のイラストが堂々と描かれている。ごりごりのヤンキーだけど、ロリでエッチな学園ファンタジーを愛するオーナーとはいったいどのような方だろうか……。
イベントでは、舞台でのパフォーマンスなどお楽しみ要素盛りだくさんであった。
しかし、日本全国各地から集まるオーナーさんたちからは、痛車への愛情がひしひしと感じられた。こんなに痛車の愛好家がいると改めて思い知らされた。
■ その他注目の痛車たち
トヨタより『ラブライブ!』の公式痛車が登場するという! 11月24日にお披露目イベントがあるというから見逃せない! こちらは、アクアヴァージョン。
同じく公式『ライブライブ!』車、トヨタ86ヴァージョン。カーナビメーカーで有名なクラリオン社製の声優ナビが搭載され、μ’sメンバーの音声ガイダンスが収録されているという。
すねーくさん製作の『ガールズ&パンツアァー』の痛単車。迷彩模様のなかに、チームマスコットのシルエットが隠されているとのこと。
同人サークル「Project.C.K.」のオリジナルキャラが描かれた、ホンダ N-ONE。グラフィティのようなカッコよさで目立っていた。
「Team超平和レーシング☆あの花号」。アニメのエンディングをイメージしたそう。
『中二病でも恋がしたい』の小鳥遊六花が美しく描かれていた、トヨタのセリカ。
ホンダ・オデッセイが、華麗にラッピング! 後部ガラスにまで描かれた初音ミクが美しい! ミクミク@にゃんカフェさんによるもの。
なぜかタレントの「佐藤かよ」さん仕様の車も発見! オーナーさん曰く、「佐藤かよメッチャカワイイ。私もニューハーフでーす」とのこと。
第8回痛Gふぇすた
公式サイトhttp://www.geibunsha.co.jp/mook/ita/festa_p8/
(取材・文=武藤徉子、撮影=橋本商店)