艦これの次はロボットが擬人化!? 東映アニメ『ロボットガールズZ』の元ネタ紹介!

アニメ

公開日:2013/12/10

 戦艦、拳銃、ゲームメーカーに城……、すでに出尽くした感もあるほど、数多くの擬人化が行なわれてきた萌え業界。しかし2014年初頭、また強烈な擬人化キャラが登場するテレビアニメが始まります。その名も『ロボットガールズZ』!



 この作品で擬人化されているのは、東映が手がけてきたロボットアニメのロボット達。マジンガーZやゲッターロボといった、日本ロボット史上に残る伝説のロボット達が、なぜか美少女になって機械獣ガールズ(これは『マジンガーZ』の敵の擬人化ですね)と戦うのです。いや~、大人の本気な悪ノリって最高ですね!

 そんな『ロボットガールズZ』は1月から東映チャンネルにて放送が始まる予定ですが、すでに公式サイトやYoutube、ニコニコ動画などで超先行配信の第1話がアップされています。それを観て頂くとわかるように、本作品は“ロボットもの”と言われて想像するようなアニメとはまったく真逆の日常系ギャグコメディです。

 しかしキュートなロボットガールズ達や、彼女らの気持ちのよい動き、そして細かなネタ(町の名前やZちゃんの登場シーン、2:30辺りの爆発などなど、挙げていけばキリがありません)など見どころはたくさん! そんな本作品を楽しむには、ロボットガールズ達の元ネタを知っておくとなおよし。というわけで元ネタとともに、おもなキャラクターを紹介いたします。

★ロボットガールズチームZ

○Zちゃん(声:本多真梨子)


姉御肌タイプの熱血系少女。ロボットガールズチームZのリーダー格だけど、パートナーのふたりがエキセントリック過ぎるため、ツッコミ役にまわることも多い。

元ネタ:『マジンガーZ』マジンガーZ(放送:1972年~1974年)

言わずと知れたロボットアニメの金字塔で、鉄(くろがね)の城。Zちゃんの登場シーンのようにプールの水が割れてそこから発進する。搭乗型巨大ロボットの走りというだけでなく、ロケットパンチや女性型ロボットなど、後のロボットアニメに残した影響はあまりにも大きい。

○グレちゃん(声:水瀬いのり)

ネットゲームが趣味の皮肉屋さん。チームZの最年少でありながら、ほかのふたりにも生意気な態度を取りがち。背中が弱点で攻められると腰砕けになる。

元ネタ:『グレートマジンガー』グレートマジンガー(放送:1974年~1975年)

『マジンガーZ』の続編だが、グレートマジンガー自体は『マジンガーZ』の最終回にも登場する。ミケーネ帝国の戦闘獣との戦いで瀕死のマジンガーZを助けるシーンはロボットアニメ史上屈指の名シーン。これを考えると『ロボットガールズZ』0話で、グレちゃんが最初にZちゃんを助けるのも当然?

○グレンダさん(声:荒浪和沙)

チームZの最年長のお姉さん。物腰が柔らかく、言葉遣いも丁寧な癒し系美人、に見えるが、しばしば黒い部分を見せる女王様タイプ。何人もの下僕がいるとかいないとか。

元ネタ:『UFOロボ グレンダイザー』グレンダイザー(放送:1975年~1977年)


『マジンガー』シリーズの3作目で、宇宙からの敵の存在やドラマ性の高さが特徴。グレンダイザーはスペイザーという円盤と合体する。グレンダさんが乗っているのはこのスペイザー。ちなみに『UFOロボ グレンダイザー』は海外でも人気で、フランスでは視聴率が100%だったという伝説も持つ。

★ロボットガールズチームG

○ゲッちゃん(声:内田真礼)

お嬢様育ちでツンデレという、わかりやすい少女。甘えん坊だけど、素直になれず、戦闘能力は高いが気まぐれ。いつも執事を従えている。

元ネタ:『ゲッターロボ』ゲッター1(放送:1974年~1975年)

合体や変形をするロボットの元祖。イーグル号、ジャガー号、ベアー号の3つのマシンが合体する巨大ロボット。ゲッちゃんは空中や陸上で戦うゲッター1の擬人化だ。ほかにもゲッター2やゲッター3などに変形できるため、ゲッちゃんも変形したり、姉妹がいたりしてほしいところ。

○ジーグさん(声:津田美波)

ロボットガールズの最年長で、無口な美人……だがオタク過ぎるイタい人。同人誌イベントでは壁サークルの主催者で、中二病的発言も目立つ。

元ネタ:『鋼鉄ジーグ』鋼鉄ジーグ(放送:1975年~1976年)

サイボーグである主人公が頭部に変形し、ほかのパーツと磁石の力で合体するロボット。「ババンバン」「バンバンバンバン」が幾度となく繰り返されるオープニング曲『鋼鉄ジーグのうた』(歌:水木一郎)は衝撃的。

★ロボットガールズチームT

○ガイちゃん(声:高岡香)

※以下のロボットガールズについての情報は、続報を待とう!

元ネタ:『大空魔竜ガイキング』ガイキング(放送:1976年~1977年)

東映動画による初のオリジナル企画ロボットアニメ。恐竜の頭蓋骨のようなガイキングの胸部は、恐竜型移動要塞・大空魔竜の頭部。また「フェイス・オープン」(パワーアップ形態への掛け声)後に出現する顔の凶悪さも特筆モノ。ガイちゃんももしかして……?

○ガッキー(声:佐藤聡美)


元ネタ:『マグネロボ ガ・キーン』(放送:1976年~1977年)

『鋼鉄ジーグ』に続く『マグネロボ』シリーズの第2弾。こちらは猛と舞という男女がスイートクロスによってコアパーツとなり、さらに射出されたパーツと合体することで完成するロボット(すごく大雑把に説明しています)。この合体シーンはとてもかっこいいので、未見の人はぜひチェックを!

○バラたん(声:辻あゆみ)


元ネタ:『超人戦隊バラタック』バラタック(放送:1977年~1978年)

『マグネロボ』シリーズ第3弾。各パーツが磁石の力で接続されており、状況に応じて両腕の武装の交換だけでなく、頭部&胸部以外のパーツを交換しての変形で大空、海原、地の底などでの戦いにも対応する。“戦隊”とあるように、よくある5人組の戦隊が乗っているが、赤い主人公の加藤ユージは特にメインパイロットでもないのがミソ。

○ダンダン(声:喜多丘千陽)


元ネタ:『惑星ロボ ダンガードA』ダンガードA(放送:1977年~1978年)

飛行機を含む3つのパーツから成るロボットで、飛行形態のサテライザーとロボット形態のダンガードAのふたつの形態を持つ。しかしロボットとしての扱いは散々で、アニメでダンガードAが初めて登場するのは12話。原作の松本零士氏によるマンガ版では最終回の最後に一度登場するのみ、というすごい扱い。

 こうして元ネタとロボットガールズを並べると、いかに元ネタを大事にしつつ萌え擬人化されているかわかるでしょう。キャラクターデザインは『ソードアート・オンライン』や『シブコミ』などで知られる川上哲也さんですが、さすがいい仕事しています!

 最近はこの『ロボットガールズZ』といい、現在放送中の『ガンダムビルドファイターズ』といい、長年ロボットアニメを観てきた人は「ニヤリ」とできる、ご褒美のような作品が続いていますね。個人的にはそろそろ『トップをねらえ! NeXT GENERATION』(小説版)や『装甲悪鬼村正』辺りのアニメ化を期待したいところですが……。何はともあれ、この『ロボットガールズZ』も、PVや1話の冒頭シーンを観る限り、楽しくなるのは目に見えているような作品です。「萌えアニメはちょっと……」と敬遠するロボットアニメファンも、「ロボットはちょっと……」という萌えアニメファンも、一緒に『ロボットガールズZ』を楽しみましょう!

(文=はるのおと)

ロボットガールズZ

ロボットガールズZ 公式サイト
ロボットガールズZ@ニコニコチャンネル


ロボットガールズZ第1話超先行配信