AKB48岩田華怜が語る『Wake Up, Girls!』と仙台のアイドル事情とは?
更新日:2014/4/11
「仙台の冬ではあり得ないかもしれないですね!」
こう話すのは、AKB48の岩田華怜ちゃん。我々の質問に明快にお答えいただいた。
その質問とは、現在絶賛放映中の劇場版&地上波アニメ『Wake Up, Girls!(WUG)』の1シーンに対してである。
それは、クリスマスイブの仙台。アイドルを目指す7人の少女たちが、飛び入りで野外ライブに出演する。残念なことに、事務所の社長は借金を抱えて行方不明。ステージ衣装さえ用意できなかった彼女たちは、制服のままステージに立つ。アップテンポな曲のため、スカートがヒラリ!
しかし、ステージに立てたという喜びでいっぱいの彼女たちは、ひるむことなく、歌い踊りきる感動のシーンだ。
いろんな意味で物議を醸しだしているこのシーン。我々もひとつの疑念を抱かざるを得なかった。
そう、真冬の仙台で女の子たちは、生足だけで過ごせるのかと……。
「仙台の冬は半端なく寒いです。小学生のころの私は、ジーパンの下にレギンスを履いて、さらに分厚い靴下。おなかには腹巻きを巻いて登下校していました。私がもしも仙台でスカートの制服だったら、最低でも分厚いタイツ。可能なら、ジャージをスカートの下に履いていると思います」(華怜ちゃん、以下同)
■仙台出身、現役アイドル、アニメ好き
身をもって仙台の寒さを知っている華怜ちゃん、実は仙台出身なのだ。そう、「WUG」の舞台となった地で生まれ育ったのだ。彼女は現役アイドルで、しかもアニメ好き。二重にも三重にも「WUG」と重なるところがある希有な人物。この度、仙台のこと、アイドルのこと、アニメのこと、そして復興について独占で話しを聞くことができた。
中学生のときに上京してきた華怜ちゃんだが、地元仙台の女の子たちと東京の子と違いはあるだろうか。
「そんなに大きな違いはないですよね。どちらもアイドルに憧れる子は多いですし。でも……、東北の子は控えめで引っ込み思案の子が少し多いかな。あと、方言を使いますよね」
「WUG」の作中でも「がんばっぺ!」などの言い回しがあったが、今どきの仙台の女の子の話し方は実際どんなの?
「若い子はそんなに方言を使わないんですけど、東京に来て『これ方言だったんだ』って気付いたことはあります。仙台の子たちは、会話で『そうだね、とか確かに』って相づちを打つときに『んだから!』というんですよ。 例えば『今日は超寒かったね〜』『んだから!』という具合です。でも、それを東京で言ったら『だから、なに?』って聞き返されてしまって。標準語では、使わないですね。
ほかにも相づちは、『んだな』『んだんだ』と言う子もいました。こうやって発音してみると、仙台弁ってかわいくないですね……」
そんなことはない! 普段、標準語をしゃべってる子が方言を使うと非常に萌えてしまうのは、いったいどうしてだろうか。ぜひ作中でもこれから方言を登場させて欲しいものだ。
■アイドル志望ではなかった!?
アニメの主人公たちと、華怜ちゃんとの圧倒的な違いは、国民的アイドルグループに属しているところだ。作中ではほとんどファンがいないが、どうやったらファンを増やせるのだろうか?
「私がそんなことに答えていいのかな? でも、今のAKB48があるのは高橋みなみさんや大島優子さんたちのおかげ。先輩たちが地道にがんばってこられたからこそ今があると思うんです。最初のライブで観客が7人しかいなかったと聞きましたが、その7人のなかには、今でもAKB48のファンでいてくださる方がいらっしゃいます。
上手く言えないのですが、ファンの方の数の多少ではなく、その方たちを大切に思い地道に活動していくことだと思います。今日はお客さんが多いか少ないということではなく、こんなにも来てくれた、次はもっと増やしたい、と思いが伝わるようなパフォーマンスをしていくことが大事だと思うし、その気持ちはきっとファンの方々に伝わると信じています」
今は人気グループかもしれないが、その状況を当たり前と思ってはいけないという、15歳の華怜ちゃん。実はもともとアイドル志望ではなかったとか。
「子どものころからミュージカルが大好きで、台本が宝物と思っていました。だからAKB48の存在も知ってはいたのですが、自分にとっては雲の上のような存在でした。でも、一応経験としてオーディションを受けてみようと思ったんです。今でも私は実はアイドルには向いていないと思っています。
でも、AKB48に入ってなにが良かったって、週に2回もステージを踏めるんですよ! ミュージカルだと年に2回ステージに立てるか立てないか。だから、こんなにたくさんお客さんの前で披露できる機会があることを喜んでいます!!」
■ブルマを履きっぱなしだった?
根っからの舞台好き、ダンス好きだという華怜ちゃん。では、再び冒頭の話しに戻って恐縮だが、アニメのように衣装も用意されていない状況で、舞台に立つチャンスが来たらどうする?
「う〜ん、恥ずかしいから思いっきり踊れないかもしれないな……。でも、次がないと思ったら気にしないかも。 皆さんご存じのように、AKB48の衣装はミニスカートが多いんですよね。もちろんアンダースコートも、パニエも用意してあります。そのなかで『スカート、ひらり』という曲だけは、スカート一枚の下に、ブルマを履く衣装なんです。スカートをひらひらさせる振りなので、絶対にブルマは欠かせません。
そのため『履き忘れて大変なことになる!』という思いが強すぎて、気がついたら別の衣装のときにもブルマを履いていたことはありました」
やっぱり魅せるのが仕事のアイドルとはいえ、衣装について悩みは尽きないようだ。
次回、リアルアイドル生活と、郷土への愛を語る。やっぱりアイドルって××なのか!? 禁断の裏事情を語る!?
<後編に続く>
(取材・文=武藤徉子、撮影=AKS、橋本商店)
■PROFILE
岩田華怜(いわた・かれん)
1998年5月13日生まれ、宮城県出身。
横山チームA所属。
好きなアニメは『進撃の巨人』『黒子のバスケ』など。
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