門脇麦「映画を見る前に必ず原作を読んで、私なりの世界観をいつも想像してます」

あの人と本の話 and more

2014/2/6

毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、映画『愛の渦』に出演する門脇麦さん。本好きを公言する彼女に、門脇流の本の楽しみ方をお聞きしました。

 子どものころは、『小公子』『小公女』『赤毛のアン』といった名作から、偉人の伝記など、ありとあらゆる本を片っ端から読んでいたという門脇さん。

「本当にジャンルは問わないんです。純文学も好きで、太宰治も読みますし。それに、弟がいるのでたまに少年漫画を借りたりもしていますね。“『テラフォーマーズ』、きてるなぁ……”とか思ったりして(笑)。ただ、一番惹かれるのはファンタジー小説。今回も上橋菜穂子さんの『狐笛のかなた』を紹介しようかと悩んだのですが、小さいころに読んで強烈な衝撃を受けた作品ということで『ピーター・パン』を選びました」

 ちなみに、この度、門脇さんが出演した『愛の渦』に関しては、原作よりも先にシナリオを読んだそうだ。

「この作品に限っては、シナリオが先で良かったですね。というのも、原作とはラストが違うんです。原作のほうが残酷で、登場人物たちを突き放している感じがして。でも映画では私が演じた女1と池松(壮亮)さん演じる男1を最後の最後にちょっとだけフィーチャーしている。その描写があるおかげで、少し救われた気がしました。もし、原作を先に読んでいたら、オーディションを受けていなかったかもしれないです。ですから、もし舞台をご覧になった方がいても、新鮮な気持ちで映画を観ていただけると思いますよ」

(取材・文=倉田モトキ 写真=かくたみほ)

門脇 麦

かどわき・むぎ●1992年東京都生まれ。女優。2011年にデビュー後「チョコラBB Feチャージ」のCMで注目を集める。13年公開の映画『スクールガール・コンプレックス-放送部篇-』では初主演をはたす。またNHK大河ドラマ『八重の桜』にも出演。現在、「東京ガス」(ガスの仮面編)と「So-net NURO光」のCMがオンエア中。
スタイリング=檜垣健太郎(little friends) メイク=遠山美和子(THYMON Inc.) 衣装協力=シャツ2万9400円、スカート3万1500円(ともにYAECA/YAECA TEL03-6426-7107)

 

『ピーター・パン』書影

紙『ピーター・パン』

J・M・バリ/作 厨川圭子/訳 岩波少年文庫 798円

世界中で愛され続けている、言わずと知れた児童文学の金字塔。永遠に大人になりたがらない少年ピーター・パンと、ともにおとぎの国へと旅に出る少女ウェンディーたちの冒険を夢いっぱいに描いている。また、時には子どもゆえの無邪気さからくる残酷な言動もあり、「大人にこそ読んでもらいたい一冊」(門脇)。

※門脇 麦さんの本にまつわる詳しいエピソードは
ダ・ヴィンチ3月号の巻頭記事『あの人と本の話』を要チェック!

 

映画『愛の渦』

作・脚本・監督/三浦大輔 出演/池松壮亮、門脇 麦、滝藤賢一、窪塚洋介、田中哲司ほか配給/クロックワークス 3月1日(土)ロードショー 
●2006年に岸田國士戯曲賞を受賞した劇団「ポツドール」の傑作を、作・演出の三浦大輔が自ら映画化。豪華なマンションの一室に集まった何の接点もない8人の男女。彼らの目的はただ自分の性欲を満たすこと。本能を剥き出しにした末に見える人間の姿をリアルに描いた話題作。
© 2014映画「愛の渦」製作委員会