藤原竜也「自分の知らない世界を覗ける、紀行ものに強く心惹かれています」

あの人と本の話 and more

2014/3/6

毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、ハイテンポなクライムムービー『サンブンノイチ』の公開を控える藤原竜也さん。大好きという紀行ものについて、その魅力を語ってもらった。

 仕事柄、演じる作品の原作を読んだり、時代ものであれば資料となる文献を読んだりと、本に触れる機会は多いんです。そんななかで、完全に趣味として読んでいるのが紀行もののジャンル。

 数年前から、見つけたら買うという感じで、けっこう読み漁っています。アウトローというか、アンダーグラウンドというか……、そんな世界にとても興味があるんです。僕たちが普通に暮らしているなかでは知りえないようなことが、世の中にはたくさんある。

 たとえば阪本順治監督によって映画化された『闇の子供たち』(梁石日)。これは、人身売買や幼児売春を描いた作品で、紀行ではなく、フィクションではありますが、現実にそんなことがあるなんて、作品がなければ知ることはなかった。こういうことを学べたり、現地に行ったような気持ちになれたりする作品が好きなんです。

 以前、『インドなんて二度と行くか!ボケ!! でもまた行きたいかも』(さくら 剛)という本を読んで、強烈にインドに行きたくなりました(笑)。ガンジス川にいるという、死を待つ老人の群れに対面したら自分はどう感じるんだろう?と。でも、結局行くきっかけがないままインド熱は落ち着いてしまいました。仕事で韓国に行ったときも、好んで下町の屋台街のようなところに行ったりしましたね。

 最近読んだなかで気に入ったのは、『ブラックアフリカ紀行 サハラ砂漠を縦断せよ』(平間康人)。テーマはダークなんだけれど、ぐんぐん読み進められる。これを読んだせいでいまは南アフリカにすごく行ってみたいけれど、「ロレックスをしていたら腕ごと切って強奪される」なんて聞くと、いまは本を読むだけにしておこうと思います(笑)。

(取材・文=釣木文恵 撮影=下林彩子)

藤原竜也

ふじわら・たつや●1982年、埼玉県出身。97年、蜷川幸雄演出の舞台『身毒丸』のオーディションでグランプリを獲得し舞台デビュー。以来、舞台のみならず映画、ドラマでも活躍を続ける。主な映画出演作に『DEATH NOTE』『カイジ~人生逆転ゲーム~』『藁の楯』など。『神様のカルテ2』『MONSTERZ モンスターズ』『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』の公開が控える。
ヘアメイク=赤塚修二(メーキャップルーム) スタイリング=小林 新(takahashi office)

 

『いねむり先生』書影

紙『いねむり先生』

伊集院 静 集英社文庫 720円(税別)

女優であった最愛の妻と死別後、東京を離れ酒とギャンブルに溺れていた主人公がある日紹介された「先生」は、ギャンブルの神様と呼ばれた作家・色川武大(阿佐田哲也)。所構わず突然眠ってしまう病気を抱えた先生とともに旅打ちに出かけるうちに、どん底から抜け出す光を見つける――。実際の交流をもとに描かれた自伝的小説。

藤原竜也さんの本にまつわる詳しいエピソードは
ダ・ヴィンチ4月号の巻頭記事『あの人と本の話』を要チェック!

 

映画『サンブンノイチ』

監督・脚本/品川ヒロシ 原作/『サンブンノイチ』木下半太(角川文庫) 出演/藤原竜也、田中 聖、小杉竜一(ブラックマヨネーズ)、中島美嘉、窪塚洋介、池畑慎之介 配給/KADOKAWA、吉本興業 4月1日(火)ロードショー 
●キャバクラの雇われ店長・シュウ(藤原)と仲間のコジ(田中)、常連客の健さん(小杉)はそれぞれ窮地に立たされていた。銀行強盗での一発逆転に賭けるが、その金を狙う人間は他にもいて――。
(c)2014「サンブンノイチ」製作委員会