春アニメはロボットが熱い! どれを見るか迷っている人に捧ぐ、ロボアニメ特集!

アニメ

公開日:2014/5/11

ロボット――それは男子の夢でありロマン。多くの男子はロボットに憧れ、夢見ていた……そう言っても過言ではないだろう。

しかし、悲しいかな。近年のアニメ業界ではロボットアニメが鳴りを潜めていたが、ここ最近になり、復活傾向にある。しかも、2014年春は 新番組や再放送も含めてなんと10本近くのロボットアニメが放送をスタートしたのだ! 今回はそれら放送中のロボットアニメから深夜帯に放送しているものをピックアップしてご紹介。これを読んで、君も熱きロボットの世界へ飛び込もう!

●その夏、真実を追い求めた少年は、キャプテンとなる――『キャプテン・アース』
 

『STAR DRIVER 輝きのタクト』のメインスタッフが再結集し作り上げたオリジナルロボットアニメ。4人の少年少女たちの、あるひと夏の想い、そして戦いを描いた作品だ。多くの謎を散りばめながら進む話はやや難解かもしれないが、主人公ダイチを中心とした少年少女達の青春ジュブナイル作品としても楽しめる。

登場する主役ロボのアースエンジンは正統派スーパーロボットデザイン。第1話クライマックスの合体シークエンスに熱狂したロボットアニメファンは少なくないはずだ(ちなみに筆者はガチ泣き)。


●唸るリビドーを力に変えて、ペンギン帝国をぶちのめせ!『健全ロボ ダイミダラー』
 

なかま亜咲氏による同名マンガが原作の、ギャグと熱血とおっぱいが交錯する“THE・おバカ熱血ロボットアニメ”。Hi-ERo粒子(ハイエロりゅうし)をエネルギーに動く巨大ロボ、ダイミダラーと、謎の敵ペンギン帝国との戦いを描く。

『ハイスクールD×D』シリーズのスタッフが結集しているだけあり、キレのあるシリアスなギャグシーンや、Hなシーン、おっぱい描写が素晴らしい。男の子はロボットも好きだがおっぱいも大好きなもの。まさに男子のハート鷲掴みの作品である。

主役ロボ・ダイミダラーは正直言ってカッコいいデザインではないものの、劇中での活躍を見るとしっかりカッコよく見えてくるから不思議だ。ロボットアニメとしての出来も申し分ない。


●戦乱の渦に翻弄されながらも、戦う男たち……『ブレイクブレイド』
 

吉永裕ノ介氏の原作マンガを元に、2010年に公開された劇場版アニメを、新作パートも加えてテレビアニメとして再構成した作品。主人公のライガットと、彼と友情で結ばれた3人の男女が、迫り来る戦乱の渦に飲み込まれていく。

登場するロボットは、ゴゥレムと呼ばれる魔力で動く人型兵器だ。その中でも、主人公機であるデルフィングは、魔力を持たないライガットしか動かせない発掘された機体という、実に“らしい”設定。圧倒的な機動力を活かした突撃(というか体当たり)戦法をメインに戦うという珍しいロボでもある。

劇場版アニメを再構成しているだけあり、アニメーションとしての出来は抜群。デルフィングの戦闘シーンは迫力満点だ。これから描かれる完全新作の追加シーンも楽しみだ。


●黒が全てを飲み込んだ世界から襲い来る異形と戦う学生達『M3 ~ソノ黒キ鋼~』
 

監督・佐藤順一、シリーズ構成・岡田麿里のタッグによって描かれる、オリジナルロボットアニメ。次世代型可動肢重機・マヴェスのパイロット候補生として選ばれた少年少女達と、無明領域と呼ばれる謎の空間から現れる異形の存在・イマシメとの戦いが描かれる。

陰鬱な独特の空気感が漂い、ロボットアニメとしてはかなり異色。登場人物もひと癖もふた癖もありそうな人間ばかり。敵であるイマシメも、まるでホラー物に登場するような異形の怪物と、インパクトはかなりのものだ。

主人公の鷺沼アカシが動かす主役機・アージェントは河森正治氏デザイン。3形態に変形する人型ロボだ。大型のハンマーを装備しているというのが珍しい。


●童貞だからこそ、天下一を目指せる!『風雲維新ダイ☆ショーグン』
 

巨大ロボット・オニガミの力で黒船を打ち払い、攘夷が成立して維新が起こらなかった幕末の日本を舞台にしたオリジナルロボットアニメ。同じように侍とロボットを混ぜ合わせた作品に『ノブナガ・ザ・フール』があるが、雰囲気はまったく異なる。

この作品では長崎のとある湯屋で育った主人公・徳川慶一郎と、彼を取り巻くヒロインたちが巻き起こす騒動が描れる。ロボットはもちろん、セクシーなヒロインたちのサービスシーンも盛りだくさん。

主役ロボのオニガミ・スサノオは童貞しか乗れず、さらに主人公の慶一郎と一緒に乗り込むヒロインによって姿が変わるという奇抜な設定。その姿も、鬼のような形態や、恐竜のような形態まで自由度は高い。そんなロボに負けないくらい、登場人物たちが非常に濃いのもこの作品の特徴。アクは強いが、気軽に観ても楽しめる娯楽作品でありながら、変化球を求める人にも満足できるであろう作品だ。


●救星の王か、破壊の王か。その真実は果たして『ノブナガ・ザ・フール』
 

2014年1月からスタートし、現在は2クール目のオリジナルロボットアニメ。実在した偉人たちをアレンジしたキャラクターが活躍する物語は、いよいよ佳境へと突入。主人公であるノブナガとその仲間の前に、強大な敵である西の星の偉人達が次々と襲いかかる。二転三転する物語からは目が離せない。

主役機のザ・フールを筆頭に、現在もさまざまなロボットが登場している。色んなデザインの機体が登場するのは、ロボアニメファンとしても見ていて楽しい。


●宇宙空間で繰り広げられる、異形の生物との終わりなき壮絶な死闘『シドニアの騎士』
 

月刊アフタヌーンで連載中の、弐瓶勉氏の同名マンガを原作にしたロボットアニメ。謎の生物奇居子(ガウナ)によって太陽系を滅ぼされた人類。新天地を目指し巨大宇宙船シドニアで宇宙を旅する彼らと、再び襲い来る奇居子との戦いを描いた、ハードな世界観のSF作品だ。

『シドニアの騎士』は全編CGアニメで制作されており、苦手意識を持つ人もいるかもしれない。しかしCG制作の大ベテラン会社であるポリゴン・ピクチュアズが制作しているだけあって、まったく違和感を感じずスルリと観られるクオリティだ。特に、コクピットやコンソール周りは、CG作画ならではのカッチリとした雰囲気とデザインが抜群にハマっていて素晴らしい。

登場する衛人(もりと)や、主人公の谷風長道(ながて)が乗る継衛(つぐもり)といったロボットは、その機械的なデザインがCGとの相性バッチリ。戦闘シーンもCG制作を最大限に活かした魅せかたや演出が非常に巧く、迫力十分。SF物らしさに溢れるSEや音響にも注目してみると、さらに楽しめるだろう。

ほかにも朝アニメに目を向ければ『テンカイナイト』などもあるが、今期のロボットアニメを簡単に紹介してみた。すでにスタートして4~5話が放送してしまった作品も多いが、今からでも遅くはない。興味を持ったなら、ぜひ追いかけてみてほしい。

また、映画館では『機動戦士ガンダムUC Episode7 虹の彼方に』や『THE NEXT GENERATION パトレイバー』シリーズ、そしてハリウッドの大作シリーズ最新作『トランスフォーマー/ロストエイジ』の公開も控えている。まさに今年はロボットの一年になりそう。この流れが続いてくれることを、熱きロボット魂を心に秘めた男子としては、切に願うばかりだ。

文=ひろきら