石上静香、黒沢ともよ、水瀬いのり。元声優雑誌編集者が選ぶ、期待の若手女性声優!【第3回】

アニメ部

2014/7/12

“この子は伸びる!”と若手声優の声、喋り、キャラクターを嗅ぎ分けること、早10年。彼女たちがブレイクすることに最高の幸せを感じていた元声優雑誌編集者が、今後見逃せない若手声優をご紹介! たくさんの反響をいただいているこの企画、新しい推し声優を探す指針になれば…。

○石上静香(いしがみ しずか)
 

9月14日生まれの25歳。東京都出身。プロ・フィット所属。
主な出演作:『健全ロボ ダイミダラー』(喜友名霧子役)、『精霊使いの剣舞』(エリス・ファーレンガルト役)、『まじもじるるも』(井上澄子役)など。

【恥じらう女子は、永遠の憧れ】
この夏、グイグイきている女性声優だけに、すでに注目している人は多いと思う。現在のところ、「恥じらい」を演じさせたら天下一品という印象。恥じらう女子は、永遠の憧れ! ぜひ「恥じらい」をバネにどんどんステップアップしてほしいと思っている。

さて、彼女が演じる「恥じらい」とは。鮮烈だったのは、先月まで放送していたTVアニメ『健全ロボ ダイミダラー』第2部のヒロイン・喜友名 霧子(きゆな きりこ)役。昭和の香りを漂わせるスパロボアニメと思いきや、とんでもなくハレンチ…と思えば大真面目にギャグをやってのけるこの作品において、霧子はハレンチの象徴。このアニメに霧子の恥じらいは不可欠な存在だった。幾度となくボディを弄ばれ、一様に戸惑いは見せる霧子。でも、なんだか可愛い声を上げてるし……まんざらでもないよね?

【“お堅い性格”は、崩されるためにある…!】
そして、この夏演じるのが『精霊使いの剣舞』のエリス・ファーレンガルト役。既刊13巻、累計発行部数150万部を超える人気ライトノベルのアニメ化である。4人登場するヒロインのうち、エリスはちょっとお堅い、けれど中身は乙女、かつナイスバディ&青髪のセクシー担当。そこで、声を大にして言いたい。“お堅い性格”とは、崩されるためにある…! 主人公にいじられ、赤面して恥じらいを見せるエリス。果たしてその心(乙女)は徐々に露わになるのか否か——!?

【にーそっくすす内のあだ名は「ずっち」】
本人の人柄にも触れると、言葉は多くないが一生懸命に話す真面目ぶりがイベントなどで目撃されている。『精霊使いの剣舞』の女性声優ユニット・にーそっくすすの5人の中ではいちばん小柄。あだ名は「ずっち」。ユニットの時はエリスと同じポニーテールで、好感度抜群! さらに、現在放送中の『まじもじるるも』にも風紀委員・井上澄子役で登場しているようだ。ぜひぜひ注目を!


○黒沢ともよ(くろさわ ともよ)
 

4月10日生まれの18歳。埼玉県出身。マウスプロモーション所属。
主な出演作:『アイカツ!-アイドルカツドウ!-』(有栖川おとめ役)、『ブラック・ブレット』(ティナ・スプラウト役)、『アイドルマスター シンデレラガールズ』(赤城みりあ役)など。

【しっかり者のティーン声優】
今年4月、18歳になったばかりのティーン声優。ところが、大きな瞳を備えた容姿は大人っぽい。小さな頃から演技の勉強をはじめ、子役としてドラマやCM、ミュージカルなどに出演。声優仲間からは「ともよちゃん」「ともよ」と呼ばれることがほとんどだが、長年の経験で培った表現力・パフォーマンスの質の高さが関係しているのか、一部のファンからは「ともよ様」と呼ばれることも。トークを聞いていても、しっかり者の印象だ。12歳の頃には、なんとSound Horizonのサポートメンバーに。ボーカルやボイスアクターなど少しずつ声の仕事が増え、その2年後には劇場アニメ『宇宙ショーへようこそ』で声優デビューを果たしている。

【ギャップ声優!? あどけない少女役が印象的】
声優業では今のところ、しっかり者の本人の印象とは裏腹に、あどけない少女の印象が強い。『アイドルマスター シンデレラガールズ』では、「カワイイ服を着て、カワイイダンスを踊りたい!」という好奇心旺盛な王道アイドル・赤城みりあ役(小学5年生)を好演している。元気いっぱいの声をもっと楽しみたい人は、彼女が歌う『ドキドキ!プリキュア』のオープニング曲「Happy Go Lucky! ドキドキ!プリキュア」を聴いてみてほしい。歌唱力の高さは全国のプリキュアファンの保証つきだ。

『ブラック・ブレット』ティナ・スプラウト役では、眠すぎてヘロヘロになってしまう昼の顔と、最強のゴスロリ少女となる夜の顔で、一度に二度美味しいギャップボイスを聴かせてくれた(ティナは第5話から登場)。特に、たこ焼きを口に運んでは落とす、というシーンのあどけなさは鳥肌もの。君の握力はどれだけ…まあいい、守ってあげよう。


○水瀬いのり(みなせ いのり)
 

12月2日生まれの18歳。東京都出身。ソニー・ミュージックアーティスツ所属。
主な出演作:『恋愛ラボ』(棚橋鈴音役)、『ご注文はうさぎですか?』(チノ役)、『ロボットガールズZ』(グレードマジンガー[グレちゃん]役)など。

【“ごちうさ”のチノ役で注目度アップ】
TVアニメ『ご注文はうさぎですか?』で演じたチノは、オーナーの孫娘としてラビットハウスで働きながらバリスタを目指す中学2年生。アンゴラうさぎのティッピーを頭に乗せたままクールな物言いをするのだが、そのキュートな喋り方に、うさぎごと頭をワシャワシャと撫で回したくなる。声優ユニット・Petit Rabbit'sの一員としてもオープニング曲を歌唱。AnimeJapan2014では見事な踊りも披露し、観客を興奮の渦に巻き込んだようだ。また、別共演者らとの同級生3人組ユニット・チマメ隊の一員として、エンディング曲にも参加していた。

【眼鏡っ娘の涼音ちゃんに癒された】
昨夏放送された『恋愛ラボ』の棚橋鈴音(スズ)役として、認識した人もいるだろう。スズは、おかっぱ頭で眼鏡っ娘の天然ちゃん。“ドジの師匠”と言われるほどのドジっ娘ぶりには、ずいぶん癒された。派手なキャラではないかもしれないが、かわいらしい声ありきの愛くるしさで、スズこそは心のアイドル…と感じていた人もいるのでは。

【さまざまなジャンルで活躍】
さらにさかのぼり、デビュー作『世紀末オカルト学院』の岡本あかり役に目をつけていた人はお目が高い! まだ中学生だった彼女が演じたのは、とても悲しい物語。あかりとして歌ったエンディング曲「White Love」(SPEEDのカバー)は、まっすぐな気持ちと切なさが同居した、涙を誘う名ナンバーだ。ほかに、NHKの「あまちゃん」にアメ女のメンバー・成田りな役で登場し、大ヒット曲「暦の上ではディセンバー」で紅白歌合戦にも出演。また、加隈亜衣さんとの期間限定ユニット・いのりっくまとして活動したり、さまざまなジャンルで活躍している。今春よりOBCラジオで初の冠番組が始まり、今夏は『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』(名都借みらい役)の他、出演作品が目白押しで要チェックの存在だ。

他にも注目したい若手女性声優が続々! ますます声優業界から目が離せませんね。

文=麻布たぬ