「田中美海」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】

アニメ

更新日:2015/7/8

田中美海

これからの活躍が期待される声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのミニグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第22回となる今回は、『Wake Up, Girls!』の片山実波役、『ハナヤマタ』のハナ・N・フォンテーンスタンド役などを演じる田中美海(たなか みなみ)さんです。

――デビュー作『Wake Up, Girls!』(以下、WUG)では片山実波ちゃんを演じていましたが、改めてキャラクターの紹介をお願いします。

田中:片山実波ちゃんは、すごく元気で明るくて天然でホワホワとしているんですけど、空気を変える力を持っている女の子です。やる時はしっかりやりますし、ちゃんと物事をよく考えている子だなあって思います。

――名ゼリフ「うんめえにゃー」も、実波ちゃんが考えてひねり出した案でしたね。

田中:そうですね! あのセリフは、いちばん最初はソーシャルゲームの台本に書いてあって、「なんだろ、この、うんめえにゃーって…」と思っていたら、スタッフさんから「このセリフ、今後すっごい使うから」って言われて。ええっと思っていたら、本編の第3話でめっちゃ使われてました(笑)。

――あの独特のトーンがクセになるかわいさです! 言い方は、最初からスムーズに決まりましたか?

田中:最初の「うんめえにゃー」はけっこう何度も録り直させていただきました。音響監督さんから「実波ちゃんが考えて考えて考えた末のうんめえにゃーを出して」って言われて、極限の「うんめえにゃー」を出しました。実波ちゃんなら、こんな風に猫のポーズをとりながら言うだろうなって。そしたら「うんめえにゃーが誕生した瞬間だよ」って言われて。私のなかでも大切なセリフになりました!

――アフレコを始めたころ、難しかったことは?

田中:最初は監督や音響監督さんがおっしゃっている内容がよく理解できなくて。自分がどういう感情でそのセリフを言っているのかを伝えたときに「それはちょっと違うよ」って言われて。でも、だんだん回を重ねるうちに、大きな修正が入っても「こう変えればいいんだ」ということがわかってきました。


――いちばん好きだったシーンは?

田中:バラバラだったWUGが初めて結束する7話はやっぱり好きです。WUGを見ていて初めて泣きました。実波ちゃんもけっこう活躍していて、この子は本当はすごい子なんだなって改めて思いました。とても思い入れのあるシーンです。

――WUGは、オーディションで選ばれて、声優として初めて出演されたアニメですが、アフレコが終わった時にどう感じましたか?

田中:小さいころから声優になりたかったので、まず声優になれたっていう瞬間がとにかく信じられなくて。初めて自分の声がアニメで流れたときは「もっと頑張らなきゃいけないなあ」って思いました。この12話のなかでWUGのみんなは成長していくんですけど、そのなかで声優をやっていく自分たちも成長しなきゃっていう気持ちがあったので、大切に演じることができたと思います。

――成長できたと思うところは?

田中:声のお芝居を仕事にしている自分のことを理解して、アニメを見ている側から見られる側に変わったことを意識するようになりました!

――オーディション合格からアフレコまでは、たくさんレッスンを受けたそうですね。

田中:週末は東京に集まってみんなでレッスンをしましたし、去年(2013年)の春休みとゴールデンウィークと夏と、3回合宿をしました。ステージでパフォーマンスをするには体力が必要だってことで毎朝ランニングをして、歌やダンスの練習もしました。一日ぎっしりのスケジュールで10日間くらい。


――演技のレッスンも?

田中:はい。演技のレッスンでは「感情の爆発」っていう課題で壁にぶち当たって…。私、「怒る」ことができなかったんです。怒っているつもりだったのに、まだ優しいって言われて。最終的には台本にこだわらず、怒ることに集中して練習したんですが、そこでやっとコツをつかみました。

――ほかにも、大変だったことは?

田中:私、筋力がなくて、腹筋が一回もできなかったんです。体力もないから筋トレとランニングは大変でした。それに、ダンスを習ったことがなくて。音楽にあわせてリズムをとるんですけど、筋力がないからググググー、パタン。ググググー、パタンって感じで、最初はみんなについていけなくて! 振り付けが激しい曲はみんなもバテバテで、本当に踊りながら歌えるのかなあって思っていました。でも、今の私たちならきっと大丈夫だろうと思います! ライブツアーもアニサマ出演も頑張っていけると思います。

――ちなみに、いちばん気に入っている曲は?

田中:私は「タチアガレ!」です。何度聴いても、イントロを聴くたびに鳥肌が立つんですよ。やっぱりいちばん最初に覚えた曲で、振り付けも大変だったからだと思います。今はもう「いちばんうまくできる!」って自慢できる曲になりました(笑)!
 

――WUGのスピンオフ短編アニメ「うぇいくあっぷがーるZOO!」ではどんな実波ちゃんが見れそうですか?

田中:動物園をテーマに、実波ちゃんはトラなんですけど、「うんめえにゃー」を連発して、食いしん坊キャラを発揮します! トラになっても相変わらず「ニクニク~!」って(笑)。獰猛だけど、元気でかわいい感じですね。

――では、現在は『ハナヤマタ』でハナ・N・フォンテーンスタンド役を演じていますが、改めて、どんなキャラクターですか?

田中:ハナちゃんはアメリカから来た女の子なんですけど、とにかく元気いっぱいでハイテンションで、“よさこい”が大好きで。日本が大好きだから“よさこい”を始めると言って、周りの登場人物を巻き込んでいくんです。とにかく元気に突っ走っていくキャラですね。けっこう自由に演じさせていただいていて、「フッフッフッフ」みたいに悪代官さまに成りきったり、侍や忍者になったり、楽しいことを時々やってます(笑)。

――ハイテンションすぎてアフレコは大変ではないですか?

田中:大丈夫です! スイッチがパアーンと入るので。ふだんもこんな感じでテンションは高いほうですし(笑)。
 

――田中さんご自身のことも聞かせてください! 好きな食べ物を3つ挙げるとしたら?

田中:まずはチョコレートです(即答)! ご飯系ならオムライス。ふわふわとろとろの卵料理が大好きなんです。それと、ワッフルには目がないです! カフェに行くと絶対にワッフルを食べますね。チョコレートとブルーベリーが乗ったものとか、ベリーがいっぱい乗ったものとか、大好きです! 本当は3つ全部スイーツでもいいくらい甘いものが好きなんですけど。デザートは別腹で、オムライスを食べた後でも確実にワッフルが食べられます!

――ケーキバイキングにも行く?

田中:余裕です(笑)! ケーキはとりあえず全種類、制覇します。おいしかったものはおかわりして。その後、チョコレートフォンデュを全部かけちゃえ! って感じです(笑)。

――では、休日の過ごし方は?

田中:友達と遊ぶことが多いです。遊ぶとしたらカラオケでワイワイ騒ぐのが大好きで、趣味もカラオケって言っているくらいなのでヒトカラも行きます。ご飯を食べに行くのも好きで、ファミレスで何時間も喋っていることもあります(笑)。家にいるときはパソコンを見たり、録画したアニメを観たり。あと、遊園地に行ったら最高に騒ぎまくります! 

――ジェットコースターもいけるほうですか?

田中:だいっすきです!! とばせー! もっととばせー! みたいな感じで乗ります(笑)。

――今までに最高だったアトラクションは?

田中:やっぱりディズニーですねー。楽しい夢の国だから、みんな一緒に乗れるじゃないですか。

――ちなみに絶叫系でいちばん最高だったのは?

田中:富士急の鉄骨番長っていう空中ブランコがあるんですけど、すごく高くまで昇るのが最高で、足を乗せるところもないから、空を飛んでるみたいでした! 富士山もきれいで、「超きれい~!」って叫びながら(笑)。隣に座った友達が、本当は絶叫系が苦手な子で、「もうやめて~!」っていうのを「大丈夫だよ!」ってなだめながら(笑)。隣に怖がっている子がいるとよけいに楽しいです(笑)!
 

――えっ、もしやドS?

田中:ははは! どうなんでしょう(笑)? わからないんですけど、なぜだか楽しくて(笑)。

――お化け屋敷も平気?

田中:はい! じつは、この前DVDの収録で、WUGのメンバーで富士急の(最恐)戦慄迷宮に行ったんですよ! そのときは、まず(奥野)香耶がお化け屋敷がダメで、まゆしー(吉岡茉祐)も…けっこうダメなメンバーが多くて。私と(高木)美佑は大丈夫だったから、私が先頭で懐中電灯を持って、美佑がその後にカメラを持って、みんなで並んで歩きながら「キャーッ!」て(笑)。みんなが怖がるから、私と美佑はワハハーッ! って笑ってました(笑)。楽しかったなー。

――DVDではほかにどんなことを?

田中:バーベキューで、初めてみんなとご飯を作ったんですよ。私はカレーを作る係で、野菜を切ったり煮込んだり。野外で作るカレーって大変じゃないですか、ちゃんと自分たちで火を起こさなくちゃいけないし。味のほうは、最初はサラサラなのに味が濃くてスープカレーみたいだったんですけど、なぜか途中でめちゃくちゃおいしいカレーに生まれ変わって(笑)。山梨の魔法みたいな感じで(笑)、めっちゃおいしく頂きました!

――最近の失敗談はありますか?

田中:電車の乗換で、割と時間がギリギリになるほうなので、ワーッてホームに降りて行って、止まっている電車に乗っちゃうんですよ。それが反対方向だったり、各駅のつもりが特急だったりして。でも遅刻はしてないですよ! ただ、予想外の旅が始まっちゃうんです(笑)。あとは家に帰るのが遅くなります。早く帰りたいのに気づいたら反対方向で、チーン…みたいな(笑)。よくやっちゃいます。

あ、あとバカなエピソードといえば…、WUGで松田役をやっていらっしゃる浅沼(晋太郎)さんの舞台を観たとき、とてもすばらしくて、手紙を書いて渡したんですよ。でも後日、浅沼さんから「美海、封筒の中身入ってなかったよ」って言われて(笑)。中身だけどこかへ行ってしまったんです。いろんな場所でネタにされて恥ずかしい…ひーっ! てなりますね(笑)。でも、笑ってくれたので良かったです!


――今後、声優としてどんな風になりたい?

田中:いろんなキャラクターを演じてみたいです! 今は元気なキャラクターが多いんですけど、ちょっと静かな子とかクールな子とか、男の子とかお姉さんも。それと同時に、歌がすごく好きなのでステージの上でたくさんの方々を前にパフォーマンスできたらいいなあって思います。

――最後に、インタビューを読んでくれた方にメッセージを!

田中:まだまだ新人の私ですけれども、今は声優としての自分の目標に向かって突っ走っているので、応援してくれると嬉しいです! よろしくお願いします!


――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

田中美海

・田中美海(81produce)
http://www.81produce.co.jp/list.cgi?lady+3141116241620

・Wake Up,Girls! オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/wakeupgirls/

(取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、キャスティング協力=吉村尚紀)