「小澤亜李」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】

アニメ

更新日:2015/7/8

小澤亜李

これからの活躍が期待される声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのミニグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第28回となる今回は、現在放送中のTVアニメ『月刊少女野崎くん』でヒロイン・佐倉千代役を演じる小澤亜李(おざわ・あり)さんです。

――取材は初めてなんですね。撮影はどうでしたか?

小澤:外で撮影したので恥ずかしかったですが、写真を見せていただいたら自分とは思えないくらい大人っぽくて、びっくりしました(笑)! 身長が低いこともあって、いつも若く見られてしまうんです。でも、この写真だと年相応くらいかなあと思いました(笑)。

――「亜李」と書いて「あり」と読むなんて、珍しいですね。

小澤:私もそう思います(笑)。でも、本名なんです。早く声優としてこの名前を覚えてもらえるように、頑張ります。

――あだ名はありますか?

小澤:あだ名で呼ばれたことは一度もなくて、だいたい「ありちゃん」とか「あり」です。

――もし、あだ名をつけるとしたら?

小澤:サバサバしているほうなので…かわいすぎず、キャラに合うようなあだ名があったら募集したいです(笑)。


――では、ありちゃんが声優を目指したきっかけとは?

小澤:中学1年生のときに『魔法先生ネギま!』という作品に出会って。もともと、女の子がいっぱい出てくるアニメに惹かれていたのですが、『ネギま』は自分と同じような女子中学生が31人も出ていたんです。私、ちょっと内気で人見知りだったので、女の子たちみんなでワイワイキャッキャしているのを見て、ああいう風に笑顔で過ごせる女の子になりたいなあと憧れていました。そのあと、声優さんが出ているイベントを映像で見たのですが、ステージ上で歌ったり、お芝居しているのがすごく楽しそうで。今度は女性声優さんが好きになって。いろんなアニメを見ながら中学生時代を過ごしていました。

――どんな声優さんが気になっていましたか?

小澤:『かしまし ~ガール・ミーツ・ガール』とか『フルーツバスケット』が好きだったので、田村ゆかりさんや堀江由衣さんです。心の内を伝えるようなシリアスなシーンを見ていたら、すっごく感動して…。キラキラワクワクだけじゃなくて感動まで与えてくれるなんて、かわいいだけじゃなくてカッコいいなぁ、役者さんなんだなぁと。中学3年生のときには声優を目指そうと決心しました。

――次のステップはどんな風に?

小澤:調べたら、人気の声優さんたちは皆さん養成所に通っていらして。しかも、憧れていた方々は日ナレ(日本ナレーション演技研究所)が多いことを知りまして。私も、同じレッスンを受けていろいろ感じていきたい! と思って、日ナレ一本に決めました。高校1年生のときに調理のアルバイトで学費を貯めて、高校2年生のときに入所しました。親に「夢は自分で叶えるものだ」とって言われて。

――素晴らしい親御さんですね。具体的にはどんなアルバイト?

小澤:保育士の親が勤めていた保育園の給食助手として、一年間アルバイトさせてもらいました。保育園の給食づくりはすごく楽しかったです。

――調理師免許を持っていますよね。

小澤:高校を卒業した後、まだ事務所に所属できていなかったんです。だからといって声優の道は絶対あきらめないと思っていたので、卒業後はどうしよう…と考えたときに、正社員の経験をしてみようと思って。手に職をつける資格を探したら、調理師は1年で資格がとれることがわかって。就職するなら保育園に行きたいと思っていたのですが、免許を取った後に所属が決まりました。


――声優になって初めてのお仕事は?

小澤:『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』で、ひと言セリフをいただきました!

――セリフは覚えている?

小澤:「クリスマスホーリーナイト!」って言いました。ドキドキしました (笑)。養成所に通っていた時期が長いので、学んではいたけど現場に出ないと分からないことが、いっぱいありました。

――例えばどんな?

小澤:それまでは“楽しそうだなあ”とひたすら夢を見ていたので、目の前でプロの仕事を見て現実を知りました。皆さん、本当に集中して作品を作っていて。厳しさも難しさもあるお仕事なんだなと思いました。

――ほかの声優さんに相談することも?

小澤:先輩方同士は仲がよくて、初対面でその輪に入っていくのは緊張してしまうので、まずはアフレコで隣になった方に相談しています。年が近ければ、積極的に話しかけていますね。


――現在放送中の『月刊少女野崎くん』では、初のメインキャラですね! ヒロインの佐倉千代ちゃんはどんな女の子?

小澤:素直で、明るくて、どちらかというと普通の女の子です。同い年の男の子・野崎くんに恋をして、恋をしているからいつもポジティブです。ギャグストーリーなので少し変わったところもありますが、基本は野崎くんが大好きでいつもニコニコしています。あと、ツッコミがめちゃくちゃ激しいです!

――アフレコはどんな感じですか?

小澤:私以外は人気の声優さんばかりで、もちろん皆さんお芝居もお上手で…。私みたいな新人にお声がけいただいたのは、千代ちゃんに似ているからだそうです。役づくりも「キャラは作らないで。素のままでお願いします」と言われました。千代ちゃんは残念系ヒロインです(笑)、一生懸命やればやるほどうまくいかなくて、時々ふぉぉっーて叫んだりするんですよ。私もうまくいかないとき、ちょっと激しくなるというか、外に発散していくほうなので、確かに似てるなあって(笑)。千代ちゃんが愛されるキャラクターになればいいなと思います。

――千代ちゃんは美術部所属ですけど、ありちゃんもイラストが得意だとか。

小澤:千代ちゃんは美術的に絵が上手ですね。私が描くのはイラスト的なのでちょっと違いますが、絵は好きです。中学生のころは全盛期で、コピックペン(漫画原稿用にも使える新型ペン)を使ったり、デジタルでペンタブレットを使ったりして、学校から帰ったらずっと絵を描いてる感じでした。

――最近も描いていますか?

小澤:最近は、お芝居のほうに集中しているので。台本の自分のセリフのところに絵を描いています! きっとこんな表情だろうなあって。


――お気に入りの休日の過ごし方は?

小澤:時間があれば、アニメを見ています。あとは、友達と遊んでいますね。声優の友達が増えたので、会ってお話するのが楽しいです。アフレコで難しいこととか、新人ならではのお話を(笑)。

――調理師免許を持っているということは、料理もする?

小澤:本当は食べるほうが好きです (笑)。美味しいご飯を食べたいから、作るときはたくさん作ります! 肉より野菜が好きで、和食派なのですが、いちばん好きなのはコシコシの美味しいうどん。うどんが食べられれば幸せです!

――これから、声優としてやってみたいことは?

小澤:憧れた作品のひとつが『牧場物語』なのですが、ああいうほのぼのとした世界にキャラクターとして入ってみたいです。声優として幅を広げて、いろんな作品に関わっていきたいです。自分が子供のときにワクワクドキドキしたこととか、感動したこととか、夢のように憧れていた世界を、自分が声優として演じてたくさんの人に伝えていけたらと思います。すごく大きな目標ですが…。


――自分でアピールしたい部分は?

小澤:「ありのまま、いつもまっすぐ私らしく」がモットーです! 私すごく、“気にしやすい”んです。自分に自信がなくて…。でも、自分にもきっと良さはあるはずだから、難しいことを考えずに、ありのままに自分の表現ができたらって思っています。

――では最後に、記事を読んでくれた人にメッセージを!

小澤:初めての取材で、固かったり、いろいろあると思いますが…。駆け出したばかりなので、あたたかく見守っていただけたらと思います! 私が演じたキャラクターを少しでも好きだなって思ってくださったら、ぜひその声を聞かせてください。これからも頑張ります! あ、最後に、小澤“あり”というちょっと珍しい名前ですが、覚えていただけたら嬉しいです。お願いします!


――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

小澤亜李(おざわ・あり)

・小澤亜李(アイムエンタープライズ)
http://www.imenterprise.jp/data.php?id=111

・個人ブログ「青空ステップ!」
http://ameblo.jp/ari-step/

<月刊少女野崎くん>
『月刊少女野崎くん』はテレビ東京ほかで好評放送中!

・TVアニメ「月刊少女野崎くん」公式サイト
http://www.nozakikun.tv/

・TVアニメ「月刊少女野崎くん」on Twitter
https://twitter.com/nozaki_anime

(取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、キャスティング協力=吉村尚紀